オマリズマブ(ゾレア)を初めて使う


オマリズマブについて以前書いたが、こんなに早く使うとは思わなかった。
http://pulmonary.exblog.jp/9460012/

気管支喘息+肺癌+COPDの患者さんがいるのだが、
ステロイド内服・点滴、β2刺激薬、ロイコトリエン拮抗薬、抗ヒスタミン・・・・
あらゆる喘息治療薬に抵抗性であった。
ステロイド内服によってムーンフェイスになるので、
生活に困るという訴えも強くなってきた。

喘息症状がきわめて重症持続型であり、癌によって引き起こされている
症状でもなさそうなので、オマリズマブ(ゾレア)の使用に踏み切ることにした。

70000円というとてつもない金額だが、障害者認定を受けているため
その患者さんの負担はそう多くないことが、今回の決断のポイントとなった。


●オマリズマブが有用である根拠
 根拠論文は多岐にわたる。
  J Allergy Clin Immunol 2001;108:184-190.
  Eur Respir J 2001;18:254-261.
  Clin Exp Allergy 2004;34:632-638.
  Allergy 2005;60:309-316.


ノバルティスが提示しているphaseIII試験はAllergy 2005である。
GINAにも記載はあるが、文章のみ。

・Allergy 60(3), 309, 2005
 重症持続型アレルギー性喘息患者(高用量吸入ステロイド薬に加え、
 長時間作用型β2刺激薬を併用してもコントロール不十分な患者)を
 対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験において、オマリズマブを
 上乗せ投与した結果、治験薬投与期間(28週間)あたりの喘息増悪
 の頻度は、本剤群(209例)0.68回、プラセボ群(210例)0.91回、
 群間比95%CI 0.738(0.552-0.998)と、
 プラセボ群に比して有意に低下(p=0.042)。

・GINA update 2008
 Role in therapy - Anti-IgE (omalizumab) is a treatment option limited to patients with elevated serum levels of IgE.Its current indication is for patients with severe allergic asthma who are uncontrolled on inhaled glucocorticosteroids, although the dose of concurrent treatment has varied in different studies. Improved asthma control is reflected by fewer symptoms, less need for reliever medications, and fewer exacerbations. Further investigations will likely provide additional clarification of the role of anti-IgE in other clinical settings.

by otowelt | 2009-05-25 16:31 | 気管支喘息・COPD

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