C型肝炎感染患者は冠動脈疾患リスクが高い


HCV感染は、従来の冠動脈疾患リスクはむしろ少ない傾向にあるのだが、
冠動脈疾患のリスクそのものはやはり高い傾向にあるようだ。

Hepatitis C Virus Infection and the Risk of Coronary Disease
Clinical Infectious Diseases 2009;49:225–232


背景:
 C型肝炎ウイルス(HCV)感染と冠動脈疾患(CAD)の関係は諸説ある。
 本研究では、この関係を明らかにした。

方法:
 Veterans AffairsにおけるすべてのHCV患者における後ろ向き研究である。
 HCV感染と非感染群にわけてstudyを組んだ。

結果:
 82083人のHCV感染患者と89582人の非感染患者を登録。
 HCV感染患者は、高血圧罹患が少なく、高脂血症・糖尿病も少なかった。
 しかしながら、アルコール飲用と薬物乱用、腎不全、貧血などは非感染群に
 比べて多かった。HCV感染におけるコレステロール値は
 (175 ± 40.8 mg/dL vs. 198 ± 41.0 mg/dL)と有意に低く、また
  low‐density lipoprotein cholesterolも同様
 (102 ± 36.8 mg/dL vs. 119 ± 38.2 mg/dL)であった。
 TGは(144 ± 119 mg/dL vs. 179 ± 151 mg/dL)であった。
 HCV感染は冠動脈疾患と関連性があった(HR 1.25; 95%CI 1.20–1.30)。
 
結論:
 HCV感染患者は、脂質レベルが低く、高血圧罹患も少ない。
 望ましいリスクプロファイルではあるのだが、冠動脈疾患のリスクと
 相関がみられた。

by otowelt | 2009-06-30 08:40 | 感染症全般

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