ゲフィチニブ無効例へのプラチナベース抗癌剤の有効性


ペメトレキセド(アリムタ)が非小細胞肺癌に参入してきたのは
どこの呼吸器内科でも同じことと思いますが、この薬、非常に高い。
500mg2バイアルで48万円です。
100mgバイアルが発売されるともう少し安くなるのでしょうが。

現在の肺癌のファーストラインは、言わずもがな
プラチナ+第三世代抗癌剤のダブレットですが、
セカンドラインの最適の薬剤は、エビデンスレベルの話としては
アリムタ単剤≧ドセタキセル単剤 だと私はとらえています。
non-squamousのsurvivalがドセに勝っている点を考慮して”≧”と考えてます。

しかしながら、PSが良い人には
セカンドラインにもプラチナダブレット使いたいというのが主治医の本音。
こればかりは、セカンドラインにダブレットのエビデンスがないので
どうしようもないのが現状。

IPASS試験をうけて、ファーストラインにイレッサを使った患者さんの
セカンドラインは、エビデンスとして全くありません。
セカンドラインのエビデンスに準じるなら、アリムタかドセの単剤あたりに
なるのですが、PSの良い人にこんなエビデンスもクソもない気がします。

というわけで、そういう細かな場合分けができないため、
肺癌のセカンドライン以降は混沌としているのが現場の実状です。

それをふまえて、以下、Int J Cancer 2009 Jun 17より。
こんなの、言ったもん勝ちのような気もします。
イレッサ無効例にプラチナダブレットが他のセカンドラインよりいいのは
どう考えても明白でしょう・・・。


背景:
 ゲフィチニブは、進行非小細胞肺癌の初回治療として有効だが、
 ゲフィチニブが無効ないし再発した場合の第2次治療として
 いずれのレジメンが良いかは不明。

患者:
 Stage IIIbまたはIVのNSCLC患者で、初回ゲフィチニブ治療が
 施行された後に少なくとも1回の後続治療を受けた患者195例。

結果:
 プラチナベース併用療法またはタキサンを含むレジメンが高い奏効率と関連し、
 とくにプラチナベース併用療法でより良好な生存期間が認められた。
 EGFR遺伝子変異の検査が行われたのは95例で、そのうち61例で変異がみられ、
 34例はワイルドタイプだった。EGFR変異を有する患者では、
 ゲフィチニブ+プラチナ併用レジメンがエルロチニブより良いOS(p=0.035)
 が、ワイルドタイプ患者ではこの差はなかった(p=0.785)。

結論:
 ゲフィチニブによる初回治療無効後の第2次治療には、
 プラチナベース併用療法がエルロチニブやその他のレジメンに比べ
 良好な生存期間を示す。
 プラチナベース併用療法の生存ベネフィットは、
 EGFR遺伝子変異のある患者で認められたがワイルドタイプでは認められなかった。

by otowelt | 2009-07-15 13:42 | 肺癌・その他腫瘍

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