脾臓摘出後重症感染症(OPSI)
2009年 08月 20日
●OPSIとは
脾臓摘出者は経過中にS.pneumoniae などによる感染症にかかり
数時間から数日で死に至る場合がある。
その死亡率は50~75%と報告されており、
脾臓摘出後重症感染症overwhelming postsplenectomy infection(OPSI)
と呼ばれている。
Perdiatr Dev Pathol 2001;4:105―21
●機序
脾臓は食菌・浄化、特異的免疫応答、オプソニン産生を行う臓器であり
脾摘者ではこれらの機能が失われるため、
重篤な感染症を引き起こすといわれている。
Infect Dis Clin North Am1996;10:693―707.
●起因菌
S. pneumoniaeが最も多く、50~90%と報告。
●発症
OPSI の合併頻度は脾臓摘出者の約5%であり、発症までの期間は
5日~35年と幅広く分布。
●予防
OPSI の発症予防として肺炎球菌ワクチンの接種が推奨。
JAMA 1993;270:1826―31.
by otowelt
| 2009-08-20 10:32
| レクチャー