CMC易罹患性はCARD9のホモ接合型変異に関係


慢性皮膚粘膜カンジダ症(chronic mucocutaneous candidasis:CMC)
は、難治性の皮膚・粘膜・爪甲の慢性カンジダ感染症である。
しばしば免疫異常や内分泌異常を伴うことがある。
多くは幼少期に起こり、カンジダによる限局性~広範性の皮膚感染から
始まり、口腔・その他の消化管粘膜や爪に病巣が広がるとされている。

CMC に対する抗真菌剤の投与では一時的に軽快するものの完治せず
再発を繰り返すことが多く、さらに抗真菌剤の長期投与による菌の薬剤
耐性化のため、治療が困難となってくるという問題があるのが難点である。

AIDSや先天性免疫不全の子供の皮膚病変では必ず鑑別に挙げなければ
ならないカンジダ皮膚感染症なので頭に入れておきたい。

そんなCMCについて、NEJMより報告。

A Homozygous CARD9 Mutation in a Family with Susceptibility to Fungal Infections
N Engl J Med 2009; 361 : 1727 - 35.


背景:
 CMCはカンジダ種による粘膜や皮膚の持続性・反復性の感染を特徴とし
 原発性免疫不全症の一つである。ほとんどの場合が散発性だが
 常染色体優性遺伝や常染色体劣性遺伝の例も報告されている。

方法:
 5世代36人を遺伝学的に検討。22人からDNA解析血液検体を得た。
 ホモ接合型マッピングを用いて変異遺伝子の位置を決定。
 カンジダ症に罹患した 4 例(患者)と罹患していない 18 例において
 CARD9の塩基配列決定とT細胞表現型解析を行った。

結果:
 染色体9q上ゲノム間に連鎖が認められ(ロッドスコア 3.6)、CARD9が同定。
 CMC4 例ともにが CARD9 にホモ接合型の点変異がみられ、中途終止コドン
 (Q295X)が認められた。健常な家族は野生型CARD9蛋白が発現していた。
 (CMC4例には野生型発現はなし)

結論:
 常染色体劣性遺伝のCMC易罹患性は、CARD9のホモ接合型変異に関係している。

by otowelt | 2009-11-02 14:46 | 感染症全般

<< pulmonary veno-... ばち指の定義 >>