非結核性抗酸菌症の治療


a)肺MAC 症
1)RECAM
 CAM 600-800mg/日分2-3 (最低12mg/kg/day以上は必要)
 RFP 450-600 mg/日 分1
 EB 500-750mg/日分1
 KMまたはSM1000 mg/日週2-3回 筋注(初期2-3ヶ月)
 排菌陰性化から1年以上

2)(CAM耐性または使用不可の場合)
 RFP 450-600mg/日 分1
 EB 500-750mg/日分1
 SPFX 100-200mg/日分1
 KM またはSM1000mg/日週2-3回筋注
排菌陰性化から1年以上

*CAM耐性:
 液体培地を用いてMICを測定する. 32μg/mlを越えた場合を耐性とする.


b)肺M. kansasii症

1)HRE
 INH 300mg/日  分1
 RFP 450-600mg/日  分1
 EB  500-750mg/日  分1
  計1-1.5年

※INHの副作用が疑われた場合は中止

2)(RFP耐性または使用不可の場合)
 CAM 600-800mg/日 分2
 EB 500-750mg/日 分1
 LVFX 300-500 mg/日 分1
 またはTH 300-500mg/日
 重症ではSM1000mg/日 週2-3回筋注(初期3-6ヶ月)を追加
  菌陰性化後1年以上


c)迅速発育菌による肺感染症
発育速度が速く、通常の抗結核薬は無効であるが一般抗生剤の一部が有効
であり、薬剤感受性検査は液体培地を用いた微量希釈法によるMICの測定
が有益である等、抗酸菌ではあるが一般細菌に近い菌と認識すべき。

M. fortuitumはAMK、ニューキノロン、sulfonamides、cefoxitin、
IPM/CS、CAM等が有効であり比較的予後良好。

M.abscessusは有効な薬剤がCAM、AMK、cefoxitin、IPM/CSに
ほぼ限られており(RFP+EBが有効との意見もあり)、最も予後不良な
肺非結核性抗酸菌症。

M. chelonae はAMK、CAM、IPM/CS、doxycyclin、CPFX等に
感受性が報告されている。

いずれも経験的に有効な3-4剤を1-2年投与しているのが現状である.

d) 肺M.szulgai症
RFP、EB、TH、SM、KM、EVMに感受性を示す菌が多い。
RFP+EBにKMまたはTHを加えた1-2年の治療で菌陰性化が期待できる。

e)肺M. nonchromogenicum症
RFP+EB+TH+CAMで治療するという結核病学会の見解はあるが、
症例の蓄積が乏しく臨床効果は確定していない。

f)その他の菌種による感染症
有効薬剤や治療法は確立していない。
肺MAC症に準じた治療をしているのが現状。

by otowelt | 2009-11-12 07:17 | 抗酸菌感染症

<< オキシーパをARDS・敗血症で... ARDSにおいて腹臥位療法は生... >>