間質性肺炎急性増悪におけるPMX-DHP

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概要:
 特発性肺線維症(IPF)をはじめとする
 間質性肺炎は、慢性かつ進行性の経過
 をたどる。副腎皮質ステロイド薬の
 減量や外科手術などをきっかけにして
 急性増悪を起こすことが知られている。
 ポリミキシンB 固定化線維カラムを
 用いた直接血液灌流法(direct
 hemoperfusion using a polymyxin B immobilized fiber column;PMX-DHP)
 は血液中よりエンドトキシンを除去する治療法である。
 敗血症やARDSへの有効性が示されている。
J Clin Apher 2002 ; 17 : 97―102.
The EUPHAS randomized controlled trial. JAMA 2009 ; 301 : 2445―2452.


 間質性肺炎の急性増悪は、ARDSと同様DADを呈するだが
 PMX―DHPの有効性を示唆する報告がみられる。
Intern Med 2006 ; 45 :1033―1038.
Respirology 2008 ; 13 : 452―460.


PMX-DHPとは:
 ポリミキシンB 固定化線維カラムは、ポリミキシンBとエンドトキシンとの
 親和性を応用して、エンドトキシン吸着を目的に開発された。
 PMX-DHP はグラム陰性桿菌による敗血症に対して血圧上昇や酸素化能の改善
 などの効果が報告されている。また動物実験ではPMX-DHP による
 エンドトキシン吸着で生存率が有意に改善することも示されている。
 機序として、エンドトキシン吸着の結果炎症性サイトカインが減少し
 好中球の活性化が抑制され、酸素化能の改善につながったと考えられるが、
 まだまだ不明な点は多い。炎症性メディエーターや蛋白分解酵素の吸着により
 微小血管障害を抑制する可能性を示唆する報告もある。

効果:
 Seo らの報告では、PMX-DHP 施行後のどの時点での評価かは不明で
 あるが、30 日以上生存した全例でKL-6 の低下を認めている。
 また、急性増悪6 例にPMXDHPを施行し、4 例で30 日以上の生存が得られた
Intern Med 2006 ; 45 :1033―1038.

 ※KL-6 とSP-D とでは変動に時相のずれがあり、KL-6 が遅れて変動する。

文責"倉原優"

by otowelt | 2009-12-08 18:24 | びまん性肺疾患

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