post antibiotic effectの説明

post antibiotic effectを説明しなさいと言われても
なかなか詳しく説明できないのが指導医の悲しいところ。

以下に詳細をメモしておく。

●PAE(post antibiotic effect)とは
 「ある抗菌薬が微生物に短時間接触した後に持続してみられる増殖抑制効果」
 と定義されている。すなわちPAE を有する抗菌薬は、血中もしくは組織内から
 その薬剤が消失した後も、微生物の増殖をある一定期間抑制できることを
 意味している。
  Antibiotics in Laboratory Medicine:403-431, 1991

●PAEを持つ抗菌薬
 グラム陽性菌に対してはほとんどの抗菌薬はPAEを持っている。
 グラム陰性菌にはアミノグリコシド系、フルオロキノロン系、
 テトラサイクリン系の薬剤はPAEを持つが、多くのβラクタム剤はPAEがない。
 呼吸器内科医として重要なのは、リファンピシンもこのPAEを長く持つ部類に
 入るということである。1週間に2~3回のRFPでもOKなのはそういう理由である。

●PAEの測定方法
 in vitro ではPAE の測定は微生物に5~10倍MICの薬剤を1 時間以上接触させ
 その薬剤を除去後微生物が10倍増加するのに要する時間から
 薬剤を接触させない微生物が10倍増殖する時間を差し引いた値を算出。
 ゆえに、PAEの単位は「時間 hours」である。
 アミノグリコシドは3時間と覚えておく。

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●PASME(post-antibiotic subMIC effect)
 PAEは完全に薬剤を除いた時にみられる菌の増殖抑制効果であるのに対し、
 PASMEは、1/2MIC、1/4MICなどのsubMICに低下しても
 引き続き菌の増殖が抑えられる効果のこと。 
 この語は、最近の流行である。

文責"倉原優"

by otowelt | 2009-12-30 14:56 | 感染症全般

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