BMI増加はARDS発症を増加させるが死亡率は増加させない

つまり、肥満が関連するARDSは予後がいいということの裏返しになるわけか。
当院に肥満のARDSがかなり続いた時期があったが、予後は何ともいえなかった。
そもそも肥満のARDSは、本来のDADとは異なるのではないだろうか。
気温が少し上がるだけで、Fが増えてP/F ratioもなんか低くなるし…。

Body mass index is associated with the development of acute respiratory distress syndrome
Thorax 2010;65:44-50


背景:
 body mass index (BMI)とARDSの関係は知られていない。

方法:
 コホートスタディにおいて、ARDSのリスクを抽出。
 BMIは入室時に身長と体重から計算。
 患者はAECCの定義したARDSによって日々スクリーニングされ、
 60日死亡率を計算した。

結果:
 1795の患者のうち83人(5%)はBMI <18.5 kg/m2であり、627人(35%)
 はBMI 18.5–24.9、605人 (34%)はoverweight (BMI 25–29.9)
 364人 (20%) はobese (BMI 30–39.9) 116人(6%) は
 severely obese(BMI ≥40)であった。
 体重増加は若年(p<0.001)、糖尿病(p<0.0001)、高血糖 (p<0.0001)
 lower prevalence of direct pulmonary injury (p<0.0001)
 later development of ARDS (p = 0.01)と関連していた。
 パラメータとしてのBMIはARDS発症と有意に相関していた。
 (OR 1.24 per SD increase; 95% CI 1.11 to 1.39)
 同様に肥満(obesity)は正常体重に比べてこれも有意にARDSに相関
 (OR 1.66; 95% CI 1.21 to 2.28 for obese;
  OR 1.78; 95% CI 1.12 to 2.92 for severely obese)。
  ARDS患者において、BMI増加は入室日数の増加と関連していたが(p = 0.007)、
 死亡率とは関連性がなかった(OR 0.89 per SD increase; 95% CI 0.71 to 1.12)。
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結論:
 BMIはARDS発症のリスクであり、入室日数を増加させる危険性があるが
 死亡率は上昇させない。

by otowelt | 2010-01-30 07:30 | 集中治療

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