非侵襲的人工呼吸管理は、重症胸部外傷による低酸素血症において酸素療法に比べて挿管率を有意に減少


救急の外傷の現場で、NIPPVを使っているところが想像できないのだが・・・
JATECでは、Airway-Breathingに異常があれば
NIPPVではなくIPPVを推奨しているので、これが世に反映されるのは
もう少し先かもしれない。

Noninvasive Ventilation Reduces Intubation in Chest Trauma-Related Hypoxemia
A Randomized Clinical Trial
CHEST January 2010 vol. 137 no. 1 74-80


背景:
 非侵襲的人工呼吸管理(NIMV)ガイドラインでは、部分的麻酔でも低酸素が続く場合
 胸部外傷の患者にCPAPを用いることをすすめている。
 この推奨は、ランダム化試験がなかったため、エビデンスレベルCとなっている。
 
方法:
 この試験は、single-center randomized clinical trialであり、
 9床のレベル1外傷ICUでおこなわれた。
 対象は受傷48時間以内に酸素療法が始まった患者で、
 Pao2/Fio2<200が8時間以上続くもの。患者は
 高流量酸素とNIMVに割り付けられた。
 プライマリエンドポイントは挿管の発生、セカンダリーエンドポイントは
 入院日数および生存率とした。

結果: 
 25人の患者が登録された段階で、NIMV患者群で有意に挿管頻度が少ないことが
 統計学的に明らかになったため、試験は中止された。
 (酸素群10人[40%] vs NIMV群3人 [12%], P = .02)
 多変量解析によれば、年齢、性別、慢性心不全の存在、APACHEIIスコアが
 NIMVにおける挿管のリスク因子であった。
 在院日数は、NIMV患者で少なかった (14 vs 21 days P = .001)。
e0156318_18314822.jpg


結論:
 非侵襲的人工呼吸管理は、重症胸部外傷による低酸素において
 高流量酸素療法よりも挿管頻度を減らすことが可能である。

by otowelt | 2010-01-31 18:34 | 救急

<< 気管支動脈蔓状血管腫 術後Noninvasive V... >>