定量的CTによって呼吸症状を評価する

定量的CTによって呼吸症状の評価が可能になるかもしれないが、
このスタディによる、今後の展望がよくわからない。

Quantitative Computed Tomography Measures of Emphysema and Airway Wall Thickness Are Related to Respiratory Symptoms
Am J Respir Crit Care Med Vol 181. pp 353–359, 2010


背景:呼吸器症状と定量的HRCTにおける気腫と気道壁厚の評価の関連性は
  よくわかっていなかったので、これを調べた。

目的:COPD患者、非COPD患者において気腫性病変と気道壁の厚さは
  呼吸器症状に関連するのかを検討した。

方法:463人のCOPD患者(男性65%)、488人の非COPD患者(男性53%)
 で検証。CTで気腫が認められる患者のうち
 (1)白人 (2)40歳以上
 (3)current あるいは former smokerで2.5pack-years以上の喫煙歴
 (4)α1アンチトリプシン欠損症がない
 を満たすもののみをエントリーした。
 患者全員に呼吸機能検査とHRCTを施行し、ATS質問票によって呼吸器症状を調査。

結果:2950HU以下のLAAを満たす領域は、COPD患者で平均7%、
  非COPD患者で0.5%であった。平均気道壁厚(AWT)は、
  COPD患者で4.94mm、非COPD患者で4.77mm。
  %LAAとAWT-Pi10はCOPD患者において有意に呼吸困難症状と関連しており、
  AWT-Pi10はCOPD患者において咳嗽とwheezeに関連していた。
  オッズ比 (95%CI)は、COPD患者および非COPD患者において呼吸困難は
  %LAAが10%増えるごとに、1.9 (1.5–2.3) と1.9 (0.6–6.6)、
  AWT-Pi10が0.1mm増えるごとに、1.07 (1.01–1.14)と1.11 (0.99–1.24)。
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結論:
 定量的CTによる気腫および気道壁厚の評価は、
 呼吸機能検査単独よりも、呼吸器症状の評価と有意に関連している。

by otowelt | 2010-02-23 12:14 | 気管支喘息・COPD

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