オキサリプラチンによる非小細胞肺癌初回治療の可能性


オキサリプラチンといえば、大腸癌なのだが
肺癌に使うという展望を打ち出している論文があった。

Oxaliplatin in first-line therapy for advanced non-small-cell lung cancer.
Clin Lung Cancer 2010;11:18-24.


背景:
 プラチナベース2剤併用療法はstage IIIB~IVのNSCLCの初回治療として
 推奨されている。現在承認されているプラチナ製剤
 (シスプラチンとカルボプラチン)の効果に大きな違いはなく、
 薬剤の選択は毒性などに基づいて行なわれている。

方法:
 進行NSCLCに対する第3世代プラチナアナログ製剤オキサリプラチンの
 効果を検討した試験のデータをPubMedデータベースと最近の国内および
 国際学会の発表からまとめた。

結果:
 オキサリプラチンは単独または他の様々な化学療法薬(ビンカアルカロイド、
 タキサン、ゲムシタビン、ペメトレキセド)との併用で主に第II試験で検討
 されているが、最近分子標的薬(ベバシズマブ)と併用した
 オキサリプラチンベース2剤併用療法の予備的成績も報告されている。
 一般にオキサリプラチンベース療法の臨床効果は既存のプラチナベース
 レジメンとほぼ同等であるが、成績そのものはそれぞれの試験により異なる
 (RR23~48%;median PFS2.7~7.3ヵ月;median OS7.3~13.7ヵ月)。
 オキサリプラチンの毒性については、シスプラチンと比べた場合、
 シスプラチンに不忍容の患者においてシスプラチンに代替しうる可能性をもたらす。

結論
 オキサリプラチンによるNSCLC初回治療の可能性は今後の試験結果によるが
 展望はあると考えられる。どのような患者がオキサリプラチンベース療法に
 適しているかを明らかにするには第III相試験が必要だろう。

by otowelt | 2010-02-23 12:28 | 肺癌・その他腫瘍

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