ピルフェニドンはIPFにおいて肺活量低下を防ぐ (phase III 試験)

ピルフェニドン(ピレスパ)はアメリカで発見された新規の抗線維化薬。
創製当初は抗炎症薬として開発が開始されたが、その途上で
炎症モデルとして検討されたイヌ肺感染症モデルにおいて線維化を抑制した。
日本では1998年10月に希少疾病医薬品の指定を受け、
2008年10月に承認され、同年12 月より発売している。
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作用機序は、図のごとく様々な作用の複合である。

ピレスパのこのphase III試験は以前から知っていたが、
論文化されたのが、このERJということである。

Pirfenidone in idiopathic pulmonary fibrosis
Eur Respir J 2010; 35: 821–829


背景:
 特発性肺線維症(IPF)は、確固たる治療法のない進行性の肺疾患である。

方法:
 多施設共同二重盲検プラセボ対照ランダム化第3相試験が日本の
 IPF患者で行われた。
 効果と安全性を検証するため52週以上にわたり投与された。
 275人の患者が、ピルフェニドン高用量1800mg/日、低用量1200mg/日、
 プラセボに1:2:1に割り振られた。267人がその効果を評価された。
 プライマリエンドポイントは、52週での肺活量(VC)の変化、
 セカンダリエンドポイントはPFSとした。

結果:
 プライマリエンドポイントにおいて、肺活量に有意な差が出た。
 プラセボ:-0.16 L、高用量ピルフェニドン:-0.09 L (p=0.0416)
 セカンダリエンドポイントであるPFSにおいても
 有意に差が出た。(p=0.0280)
 副作用である光線過敏症は、多くの患者で重症度は高くなかった。
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結論:
 ピルフェニドンはIPF患者において認容性があり、
 52週における肺活量減少率を軽減させ、PFSも改善させる。

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副作用の光線過敏症はサンスクリーンによって
ある程度軽減できることがわかっている。

by otowelt | 2010-04-03 22:32 | びまん性肺疾患

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