ST合剤はワーファリン服用者において消化管出血のリスクを上昇させる

ST合剤がワーファリンの出血リスクを上昇させるかもしれない。
ワーファリンとバクタを結構飲んでいる人いるけどなぁ…。
バクタ1錠の予防投与もよろしくないのだろうか…???
e0156318_16305856.jpg

Hemorrhage During Warfarin Therapy Associated With Cotrimoxazole and Other Urinary Tract Anti-infective Agents: A Population-Based Study
Arch Intern Med. 2010;170(7):617-621.


背景:
 市中尿路感染は高齢者にしばしば見られるが、治療に用いられる抗菌薬の中には
 ワーファリンとの相互作用のため、出血リスクを上昇させる薬剤が含まれている。
 最も多く処方されるST合剤(コトリモキサゾール)もその1つである。

方法:
 オンタリオ州の医療データベースに97年4月1日から07年3月31日までに
 登録された情報の中から、ワーファリンを180日以上継続使用している
 66歳以上の高齢者を抽出した。上部消化管出血によって入院した人々をケースとし、
 ケースのそれぞれについて、年齢と性別がマッチするワーファリン使用者で、
 上部消化管出血による入院を経験していなかった人々を最高10人まで選び、
 この患者らをコントロールとした。
 出血前14日間の、コトリモキサゾール、アモキシシリン、アンピシリン、
 シプロフロキサシン、ニトロフラントイン、ノルフロキサシンの使用の有無を調べた。

結果:
 134637人のワーファリン使用者を同定した。分析対象とした抗菌薬を1回以上
 処方されていた患者は45972人(34.1%)。9751人(7.2%)が
 コトリモキサゾールの処方を受けていた。
 上部消化管出血で入院した患者で条件を満たしたのは2151人(年齢中央値80歳)。
 うち2135人(99.3%)についてマッチドコントロールを10人同定できた
 (マッチドコントロールは21434人)。
 コントロールに比べケースで、コトリモキサゾールを処方されていた患者の割合が
 有意に高かった。出血により入院していた2151人のうち25人(1.2%)が
 コトリモキサゾールを使用していた。コントロールでは21434人中56人(0.3%)で
 多変量調整ORは3.84(95%CI2.33-6.33)となった。

結論:
 ワーファリンを使用している高齢者がコトリモキサゾールを使用すると、
 他の一般的な抗菌薬を用いた場合に比べ上部消化管出血のリスクが上昇する。

by otowelt | 2010-04-21 16:28 | 感染症全般

<< 肺癌の予後(第50回日本呼吸器... マイナーNTM特徴覚え書き >>