EML4-ALK陽性肺腺癌

以前も紹介したトピック。
肺癌治療におけるALK阻害薬の可能性
e0156318_1223546.jpg
日本人の非小細胞肺癌の約5%がanaplastic lymphoma kinase(ALK)
融合型癌遺伝子陽性であり、同融合遺伝子は感度良好に同定が可能であり、
今後の肺癌の分子診断法および分子標的治療のターゲットになりうることが
わかっている。先日の呼吸器学会でもALK-Lung Cancer Study Group(ALCAS)
から報告されている。

微小管会合蛋白echinoderm microtubule associated protein-like 4(EML4)と
受容体型チロシンキナーゼanaplastic lymphoma kinase(ALK)が融合した
新しい癌化キナーゼ、EML4-ALKが非小細胞肺癌(NSCLC)の約5%に発現している。
Identification of genotype-correlated sensitivity to selective kinase inhibitors by using high-throughput tumor cell line profiling.
Proc. Natl. Acad. Sci. U S A, 104: 19936-19941, 2007.


呼吸器学会の報告では、EML4-ALK陽性は11人(平均年齢48.2歳、男性4人)で、
全員が腺癌であった。症例数としては、予想通り総症例数の5%に相当していた。
陽性例は陰性例(平均年齢66歳)と比べて年齢が若かった(p=0.004257)。

現在のコンセンサスとしては、
1)若年発症の肺腺癌
2)非喫煙者
3)粘液産生を伴い、腺房状構造を示す低分化腺癌
4)BACパターンが見られない
5)EGFRおよびRAS変異陽性例にはほとんどみられない

以上の特徴をEML4-ALK-adenocarcinomaは有する。
ただ、BACパターンでもEML4-ALK positiveの症例も報告されている。
EML4-ALK lung cancers are characterized by rare other mutations, a TTF-1 cell lineage, an acinar histology, and young onset.
Mod Pathol 2009, 22: 508-515
The EML4-ALK fusion gene is involved in various histologic types of lung cancers from nonsmokers with wild-type EGFR and KRAS. Cancer. 2009 Apr 15;115(8):1723-33.

by otowelt | 2010-04-28 12:19 | 肺癌・その他腫瘍

<< NSCLC IIIB/IV期に... 血清YKL-40レベルは、喘息... >>