3剤併用ARTを開始したアフリカ人HIV感染者において、ST合剤は死亡率を低下させる

コトリモキサゾールはST合剤のこと。

Daily co-trimoxazole prophylaxis in severely immunosuppressed HIV-infected adults in Africa started on combination antiretroviral therapy: an observational analysis of the DART cohort. Lancet. 2010 Apr 10;375(9722):1278-86. Epub 2010 Mar 29.

背景:
 アフリカ人の重症HIV感染者に対するART開始後のコトリモキサゾールの
 予防投与有用性を評価する観察研究を実施。

方法:
 2003年1月~2004年10月までに
 DART(Development of Anti-Retroviral Therapy in Africa)試験に
 登録されたCD4細胞数<200個/μLで、3剤併用ARTを開始した未治療
 症候性HIV感染者(18歳以上)をピックアップ。
 コトリモキサゾール(トリメトプリム160mg+スルファメトキサゾール800mg)
 の予防投与(1日1回)はルーチンには行わず、無作為割り付けも実施せずに、
 担当医が個々に処方した。コトリモキサゾールの投与が臨床予後、
 CD4細胞数、BMIに及ぼす影響について検討した。

結果:
 3179例(コトリモキサゾール投与群1959例、非投与群:1220例)が登録。
 全体の観察期間の総計は14214年であり、うちコトリモキサゾール投与群は
 8128人年(57%)であった。
 死亡率は、コトリモキサゾール投与群が非投与群に比べ有意に低下
 (OR:0.65、95%CI:0.50~0.85、p=0.001)。コトリモキサゾール投与に
 より死亡リスクは12週までは大幅に低下し(OR:0.41、95%CI:0.27~0.65)、
 12~72週まではこれが維持された(OR:0.56、95%CI:0.37~0.86)が、
 72週以降は有意な差はなくなった。
 コトリモキサゾールの予防投与によりマラリア感染の頻度が有意に低下
 (OR:0.74、95%CI:0.63~0.88、p=0.0005)した。

結論:
 3剤併用ARTを開始したアフリカ人HIV感染者には、少なくとも72週のST合剤
 予防投与を併用すべきでる。

by otowelt | 2010-05-02 10:33 | 感染症全般

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