NASCENT試験:シルバーコーティング気管チューブはVAP死亡率を減らす

NASCENT試験の補追。

NASCENT試験の概要をまず説明する。
JAMA. 2008;300(7):805-813 (doi:10.1001/jama.300.7.805)
・Primary outcome
 24時間以上挿管した患者のBAL検体から
 104/ml以上の細菌数を認めるVAPの発症率
・Secondaryoutcome
 全挿管患者でのVAP発症までの時間・挿管期間・ICU入院期間・致死率・副作用との関係
上記の設定で、プライマリアウトカムの絶対リスク減少率
(absolute risk reduction) は、2.7%であった。
外傷患者で特に有用性がアピールされている。
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今回のCHESTでの補足だが、そもそも総死亡率が同じであるため、
シルバーコーティングの方がVAP死亡率が低いのだから
当然VAP以外の死亡率が有意に高いという、なんとも不可思議な結果になっている。

Association Between a Silver-Coated Endotracheal Tube and Reduced Mortality in Patients With Ventilator-Associated Pneumonia
CHEST May 2010 vol. 137 no. 5 1015-1021


背景:
 シルバーコーティングされた気管チューブ(s-ETT)はVAPを減らすことが
 NASCENT試験によりわかっている。

方法:
 この試験におけるリスクファクターを考察すべく、私たちはNASCENT試験において
 レトロスペクティブコホート分析をおこなった。
 
結果:
 総じて死亡率に差はでなかったものの、s-ETTはVAPの死亡率を減少させた。
(silver vs control, 5/37 [14%] vs 20/56 [36%], P=.03)
 しかし、VAP以外の死亡率は減少させなかった。
 (228/729 [31%] vs 178/687[26%], P=.03)
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結論:
 NASCENT試験によれば、シルバーコーティングされた気管チューブは
 VAPによる死亡率を減少させる。

by otowelt | 2010-05-06 23:43 | 集中治療

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