培養陰性HCAPは、培養陽性HCAPより予後が良い

やや重箱の隅をつつくような臨床試験ではあるが。

A Comparison of Culture-Positive and Culture-Negative Health-Care-Associated Pneumonia
Chest 2010;137;1130-1137


背景:
 この試験の目的は、 培養陰性HCAPおよび培養陽性HCAPにおける
 抗菌薬レジメン、疾患重症度、院内死亡率を調べることである。
 HCAP:health-care-associated pneumonia 介護・医療施設関連肺炎

方法:
 レトロスペクティブコホートスタディ。
 Barnes-Jewish病院において、HCAP症例を調査。

結果:
 870のHCAP患者を用いて、3年間観察。
 431人が培養陽性であった。
 培養陰性患者のうち、66.1%が喀痰などが採取できておらず、
 33.9%が菌の発育がなかったかあるいは口腔内常在菌が増殖した。
 培養陰性患者の方が、CAPの菌をターゲットにした抗菌薬使用ができていた。
 (71.8% vs 25.5%, P <.001)
 培養陽性患者の方が、陰性患者よりもより重症度が大きかった。
 (ICU入室 12.1% vs 48.7%, P< .001; 人工呼吸器: 6.7% vs 44.5%,P<.001)
 院内死亡率および在院日数は培養陰性群の方が少なかった。
 (死亡率: 7.4% vs 24.6%, P< .001;
  在院日数: 6.7 ± 7.4 days vs 12.1 ± 11.7days, P< .001).
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結論:
 培養陰性HCAPの方が培養陽性HCAPよりも重症度や在院日数が少なかった。
 これは培養陽性HCAPと培養陰性HCAPが根本的に異なるものであると考えられる。 

by otowelt | 2010-05-10 12:26 | 感染症全般

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