急性の腰・頚部のコリには、温パック・冷パックに有意差なし

救急にやってきた”こり”に対して、冷パックがいいのか、温パックがいいのかという
ランダム化比較試験。非常に面白い。
イブプロフェンが邪魔だが、こればかりは救急患者を相手にしているので
仕方ないところか。。。。
結論としては、どちらでもかまわないということになった。

Heat or Cold Packs for Neck and Back Strain: A Randomized Controlled Trial of Efficacy
ACADEMIC EMERGENCY MEDICINE 2010; 17:484–489


目的:
 急性の腰部あるいは頚部のこわばりはよくみられる主訴である。
 これに対しては温湿布や冷湿布が使用される。
 この試験の目的は、鎮痛のために温湿布か冷湿布のどちらがよいのかを
 調べるものである。

方法:
 ランダム化比較試験は大学病院の救急部でおこなわれた。(年間9万人ER来院)
 18歳をこえる救急受診患者のうち、急性の腰あるいは頚部のこわばりを主訴に
 来院した患者で検証。
 すべての患者は400mgイブプロフェンを経口投与され、30分間
 ホットパックあるいはコールドパックに割りつけられた。
 アウトカムは、疼痛重症度をVASで計測したもの、レスキュー鎮痛薬を使用した
 割合、VASによる疼痛軽減度、同じようなパックを将来的に行いたいかどうかという点
 とした。

結果:
 60人の患者のうち、31人が温パック、29人が冷パックにあてられた。
 平均年齢は37.8歳、51.6%が女性、66.7%が白人だった。
 両群ともに、疼痛重症度に前後で差がみられなかった
 前:75 mm [95% CI = 66 to 83] vs. 72 mm [95% CI = 65 to 78]; p = 0.56
 後:66 mm [95% CI = 57 to 75] vs. 64 mm [95% CI = 56 to 73]; p = 0.75
 疼痛が改善したと申告した人は、温パックで16/31 (51.6%)、冷パックで
 18/29 (62.1%)であった(p = 0.27)。これも有意差なし。
 将来同じような場合にパック治療をおこないたいかという問いに関しては
 いずれも同程度の回答であった(p = 0.65)。

結論:
 急性の腰部あるいは頚部のこわばりに対してイブプロフェン内服後に30分の
 温あるいは冷パックをおこなっても、いずれも疼痛改善に関しては差がない。
 そのため、いずれを選択しても構わない。

by otowelt | 2010-05-11 02:41 | 救急

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