ASCO 2010速報:SCLC患者へのpicoplatin+BSC

e0156318_12371076.jpg


小細胞肺癌におけるpicoplatinについてはご存知の人も多い。以前取り上げた。
picoplatinはプラチナ無効SCLC治療への選択肢

ASCO2010で、picoplatinの小細胞肺癌におけるSPEAR試験の報告がなされた。
OSに差がなかったことはわかっていたが、後治療についての考察が述べられた。

TOPIC-newsでも、”selected patients”には意味がある。
とのきわめて遠回しな言い方になってしまった発表となった。
Treatment with picoplatin, a new generation platinum compound designed to overcome platinum resistance, resulted in significant improvement in survival for selected patients with small cell lung cancer
(SCLC), but overall survival did not reach statistical significance.


Picoplatin Confers Nonsignificant Survival Benefit for Patients with SCLC

背景および方法:
 picoplatinは、神経毒性および腎毒性が一般的な白金製剤に比べて少ない。
 The Study of Picoplatin Efficacy after Relapse (SPEAR試験)において、
 401人の患者を登録、2:1にpicoplatin+BSC群とBSC群に割りつけた。
 268人がpicolplatin IV 150 mg/m2を受け、133人がBSCを受けた。
 プライマリエンドポイントはOSとした。全患者は、白金製剤による治療を
 受けたあと6か月以内に反応がないあるいは増悪した症例である。

結果:
 OS中央値はpicoplatin群で20.57週、BSC群で19.71週と差がみられなかった。
 (p = 0.0895)  ただ、このスタディでは2群にバランスがみられていなかった。
 後治療をおこなったのが、picoplatin群で27.6% (n = 194)、
 BSC群は40.6% (n = 68)であった。これらの患者においては、
 picoplatin群OS18.29週、BSC群OS14.43週だった。そのうち、45日以内の
 不応性および再発SCLC患者においては、OS中央値はpicoplatin群で21.29週、
 BSC群で18.43週と有意差がみられた。(p = 0.0173)  
 picoplatin有害事象は、血小板減少(44%)、貧血(29%)、好中球減少(18%)など。
e0156318_1145103.jpg
結論:
 picoplatin+BSC VS BSCでは、プライマリエンドポイントのOSに差がなかった。
 これは後治療のバランスが2群でとれていなかったためかもしれない。
 後治療をおこなった患者において、45日以内の不応性および再発例では
 picoplatin群の患者の方がOSがよかった。

by otowelt | 2010-06-08 11:45 | 肺癌・その他腫瘍

<< ASCO 2010速報:セレン... ASCO 2010速報:ALK... >>