XDRTBには、新しい世代のフルオロキノロンを使う方がアウトカムがよい

CIDからの論文。去年からアナウンスされていたことである。
著者のKaren R. Jacobsonは、やさしい感じの女医さんだったと記憶している。

XDRTBの定義は、
「INHとRFPに耐性を示し、フルオロキノロン系いずれかと、
注射二次薬(カナマイシン、アミカシン、カプレオマイシン)
の少なくともひとつに耐性をもつ結核菌」である。

Treatment Outcomes among Patients with Extensively Drug‐Resistant Tuberculosis: Systematic Review and Meta‐Analysis
Clinical Infectious Diseases 2010;51:6–14


背景:
 XDRTB治療は大きく変化してきている。セカンドラインの抗結核薬は
 あまり効果が見られないうえに毒性が強く、ファーストラインよりもコストが
 かかってしまう。XDRTBとは、定義上は、キノロンを含めた
 セカンドラインのオプションに耐性を示すものである。
 われわれは、XDRTB治療において良好な効果を示す文献から
 メタアナリシスをおこなった。

方法:
 PubMed、EMBASEのデータベースを使用してXDRTB治療アウトカムを検証。

結果:
 560人の患者を含む13の観察研究がヒットした。
 43.7% (95%CI, 32.8%–54.5%)がよいアウトカムを呈していた。
 20.8% (95%CI, 14.2%–27.3%)が死亡。
 後世代のフルオロキノロン(レボフロキサシン、モキシフロキサシン、
 スパルフロキサシン)で治療された患者は良好なアウトカムであった。
 (P = .001) 良好なアウトカムを呈していた患者は、
 近年の新しい世代のフルオロキノロンを使用している傾向があった。

結論: 
 このメタアナリシスによると、XDRTBに対して初期治療で
 新しい世代のフルオロキノロンを加えることによって臨床アウトカムが
 改善することがわかった(たとえ、フルオロキノロン耐性であったとしても)。
 この結果は、新世代フルオロキノロンをXDRTB治療レジメンに加えてもよいと
 考えられ、今後臨床試験によって評価すべきと考える。


オールドキノロンとニューキノロンの交差耐性は明らかであるが、
XDRTBには関係ないのか??
検査室で耐性と出ても、キノロンを使うとアウトカムがよくなると
いう結論なので、それを信用するしかないわけだが…

by otowelt | 2010-06-10 12:21 | 抗酸菌感染症

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