自己免疫性PAPに対してGM-CSF吸入療法は有用

今回のAJRCCMに掲載されることがわかっていた重要な論文。

肺胞蛋白症は当院ではcommon diseaseになっている。
臨床試験のために集まるからかもしれないが…
全身麻酔下で全肺洗浄を行うこともあるが、
こちらはまだエビデンスがなかったように記憶している。

Inhaled Granulocyte/Macrophage–Colony Stimulating Factor as Therapy for Pulmonary Alveolar Proteinosis
Am J Respir Crit Care Med Vol 181. pp 1345–1354, 2010


背景:
 吸入GM-CSF治療は、肺胞蛋白症(PAP)の治療の画期的治療であるが、
 まだ適切な臨床試験はおこなわれていない。

目的:
 軽快しない、あるいは進行するPAPに対しての
 吸入GM-CSF治療の安全性と効果について検証する。

方法:
 国際多施設phaseII臨床試験を日本の9の呼吸器センターで実施。
 肺生検および細胞診でPAPと診断された患者において、
 12週間の観察期間の間、GM-CSF抗体が上昇し、PaO2が
 75mmHg未満である症例を登録。
 観察期間中にA-aDo2の改善などがみられたものは除外した。
 登録症例において
 高用量(250 mg Days 1–8, none Days 9–14; ×six cycles; 12 wk)
 低用量(125 mg Days 1–4, none Days 5–14; ×six cycles; 12 wk)
 フォローアップ(52 wk)とした。

結果:
 50のPAP患者がスタディに登録した。
 観察期間のうち、9人が改善、2人が取りやめ、で除外となった。
 35人が高用量→低用量レジメンを施行できたた。
 24人が改善し、ORRは62%であった(ITT解析で24/39)。
 A–aDO2減少は、12.3mmHg (95%CI 8.4–16.2; n=35, P,0.001)。
 重篤な副反応は起こらなかった。血清GM-CSF抗体は変化がみられなかった。
 治療によりみられた点としては、A-aDO2、DLCO、HRCTでのGGO改善
 に関連性がみられた。35人のうち、29人が治療1年をこえて安定している。
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結論:
 自己免疫性PAPに対して、吸入GM-CSF治療は安全性があり効果がある。

by otowelt | 2010-06-24 14:36 | びまん性肺疾患

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