気管支放線菌症

Internal Medicineから気管支放線菌症について。
まぁこういう症例もあるということを知っておかねばならない。

Endobronchial Actinomycosis Associated with a Foreign
Body―Successful Short-term Treatment with Antibiotics―
Inter Med 49: 1293-1296, 2010


まず、おさらい。
・ヒトに病原性をしめす放線菌には、嫌気性菌放線菌と
 好気性放線菌があり、前者にActinomyces、後者にNocardia,
 Rhodococcus, Tsukamurella, Gordoniaがある。これらの菌は
 抗酸性菌とよばれ、Mycobacteriumの特徴的な性質である抗酸性の
 染色性を示す。Corynebacteriumの一部も同じグループに属するが
 抗酸性の程度はそれぞれの菌種によって異なり、Mycobacteriumが
 一番強い染色性を示し、Nocardiaは部分的で弱い。
・経験的に放線菌症というのはActinomycesによるものを
 指すのが一般的である。(狭義の放線菌症)


気管支放線菌症は、異物を誤嚥することによって起こることがほとんどであると
されている。鶏の骨なんて報告もしばしばみうけられる。
              Eur Respir J 7: 1189-1191, 1994.
              Chest 121: 2069-2072,2002.
              Respiration58: 229-230, 1991.

CTでは気管支壁肥厚としてとらえられることもあり、
気管支原発腫瘍と誤診されるケースも珍しくない。
画像上隣接した胸膜肥厚を伴うmass like shadowもしくはconsolidation があり、
内部に辺縁が比較的整であるcentral LAA もしくは気管支拡張像を認めることもある。

基本的には治療は肺放線菌と同じである。
一般的には2~6週間におよぶペニシリン系抗菌薬の点滴投与と
その後の6~12 カ月間の内服治療が必要である。

by otowelt | 2010-07-02 06:18 | 感染症全般

<< 呼吸器系におけるカルチノイド腫瘍 ALIの治療戦略 >>