大腿静脈酸素飽和度は、中心静脈酸素飽和度の代替としては不適切である可能性

中心静脈を鼠径から挿入した際、Scvo2の代わりとして静脈血液ガス分析を
出すことがあるが、これは実はあまりよくないらしい。
今回のCHESTからの論文。

Femoral-Based Central Venous Oxygen Saturation Is Not a Reliable Substitute for Subclavian/Internal Jugular-Based Central Venous Oxygen Saturation in Patients Who Are Critically Ill
CHEST 2010; 138(1):76–83


背景:
 中心静脈酸素飽和度 (Scvo2)は、混合静脈血酸素飽和度の
 サロゲートマーカーとして使用される。大腿静脈酸素飽和度もしばしば
 この代わりとして使われることがある。このスタディの目的は、
 重症患者において大腿静脈酸素飽和度が果たして混合静脈血酸素飽和度の
 代替として妥当なのかどうかを検証することである。

方法:
 重症患者における治療ルートの選択としてしばしば大腿静脈を確保することがある。
 これはScvo2とSfvo2を比較する試験である。
 患者は、大腿静脈とそのほかの中心静脈血をペアで採取された。
 血液サンプルは酸素飽和度と乳酸濃度が解析された。

結果:
 150の内科医がこのサーベイにレスポンスした。
 3分の1以上の内科医が大腿静脈からの挿入を重症患者の初期ルートとして
 選択していた。Scvo2とSfvo2の比較試験には39の患者が登録された。
 平均Scvo2とSfvo2は73.1%±11.6%、69.1%±12.9%であった( P=.002)。
 平均乳酸濃度は非大腿静脈、大腿静脈でそれぞれ2.84±4.0、2.72±3.2(P=.15)。

結論:
 このスタディでは、Scvo2とSfvo2のサンプルの酸素飽和度において有意差を
 認めた。Sfvo2はScvo2と完全に対応するものではないので、ルーチンで
 これを混合静脈血酸素飽和度の代替として使用すべきではない。

by otowelt | 2010-07-07 12:59 | 集中治療

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