早期NSCLC患者の術前または術後化学療法はDFSにおいて手術単独と有意差なし

SWOG9900については以前取り上げた。

SWOG9900試験:早期NSCLCの術前化学療法はOSとPFSが良好であった(ただ術後化学療法の方がすぐれる?)

今回、DFSに差がないというJCOの論文。stage Iの患者が多いのが特徴。

Preoperative chemotherapy plus surgery versus surgery plus adjuvant chemotherapy versus surgery alone in early-stage non-small-cell lung cancer.
J Clin Oncol 28:3131-3137


目的:
 切除可能NSCLCにおいて術前化学療法+手術療法ないしは
 手術療法+術後化学療法が手術療法単独に比べDFS(disease free survival)
 を延長するかどうかを検討する第III相試験を実施。

方法:
 対象はstage IA(腫瘍径>2cm)、IB、IIまたはT3N1症例624例で、
 手術療法単独群(212例)、術前パクリタキセル+カルボプラチン3サイクル後
 の手術施行群(201例)または術後パクリタキセル+カルボプラチン3サイクル
 投与群(211例)に無作為に割りつけ。プライマリエンドポイントはDFSとした。

結果:
 術前化学療法群では97%の患者が予定の化学療法を開始し、胸部X線所見で
 53.3%の奏効率が得られた。術後化学療法群では66.2%が予定の化学療法を開始。
 94%の患者で手術が施行され、術式および術後死亡率は3群で同等であった。
 術前化学療法群では手術単独群に比べ有意ではないがDFS延長傾向を示した
 (5年無病生存率38.3%対34.1%、増悪または死亡のHR0.92;p=0.176)。
 術後化学療法群の5年無病生存率は36.6%であった(手術単独群に
 対するHR 0.96;p=0.74)。
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結論:
 早期NSCLC患者において術前または術後化学療法は
 DFSにおいて手術療法単独と有意な差がみられなかった。
 今回の試験では術前に治療の決定を行なったが、術前化学療法群の方が
 術後化学療法群に比べ化学療法を施行できた患者が多かった。

by otowelt | 2010-07-08 12:08 | 肺癌・その他腫瘍

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