悪性胸膜中皮腫の臨床経過にSMRPが有用

今年悪性胸膜中皮腫ガイドラインがNCCNから出たことが記憶に新しい。
初回評価に際して、CTや胸膜生検に加えて、悪性胸膜中皮腫の存在を示す
可能性があるマーカーとして
1.可溶型メソテリン関連蛋白(SMRP)
2.オステオポンチン
が記載されている。
今回のJCOの論文を読むと、SMRPに関してはかなり期待できそうだ。

Soluble Mesothelin-Related Peptide and Osteopontin As Markers of Response in Malignant Mesothelioma
J Clin Oncol 28:3316-3322.2010


目的:
 悪性胸膜中皮腫(MM)に対して、放射線学的なアセスメントは難しい。
 しかしながら、soluble mesothelin-related peptide (SMRP)および
 osteopontin (OP)は、MMと良性疾患の鑑別に有用であるとされている。
 われわれは、SMRPとOPがMMの臨床経過に関連するかどうかも含めて検討した。

患者および方法:
 MM患者において血清検体がとられたものをプロスペクティブに検討。
 SMRPおよびOPレベルが測定された。また、放射線学的な評価に
 関しても血清SMRP・OPと並行しておこなわれた。

結果:
 41人の患者、165検体がとられた。 (range, 2 to 10; median 4)
 試験の登録において、41人中37人が測定病変をもち、92%(34人)が
 基礎SMRPが上昇していたが、4人は特に変化みられず。
 21人が全身的な療法を受け、以下のような結果になった。
 SMRPレベルの変化が、以下の画像的評価とともに10%以上変化したものを
 プロットしたところ、
 訓練された放射線科医による画像的評価;P<.001。
 RECIST; P= .008、modified RECIST ;P<.001となった。
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  手術を受けた7人の患者は術前高値であったSMRPレベルが減少していた。
  SMRP上昇は、MMがPDになった患者全てに認められた。
 OPに関しては特に変化がみられなかった。

結論:
 SMRPレベルの変化は、悪性胸膜中皮腫における臨床経過の指標となりうる。
 OPは特に変化がみられなかった。

by otowelt | 2010-07-12 06:51 | 肺癌・その他腫瘍

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