ST合剤は、ACEIあるいはARB併用で高カリウム血症による入院リスクを増加させる

ST合剤に関しては色々論文が出ているが、
最近ではワーファリンとの相互作用が同じArch Intern Medから
発表されている。
ST合剤はワーファリン服用者において消化管出血のリスクを上昇させる

今回も感染症医必読。スタディの規模が結構多い。
ますますST合剤使いにくくなってくる。
でもまぁ、注意喚起くらいに思っておいた方がよさそう。

Trimethoprim-Sulfamethoxazole–Induced Hyperkalemia in Patients Receiving Inhibitors of the Renin-Angiotensin System
Arch Intern Med. 2010;170(12):1045-1049.


背景:
 トリメトプリムは高カリウム血症をを引き起こす可能性があるが、
 アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACEIs)や
 アンジオテンシン受容体拮抗薬(ARBs)と併用されることがしばしばある。
 このスタディの目的は、ST合剤とACEIsあるいはARBsを併用している高齢患者
 において、高カリウム血症に関連する入院について考察したものである。

方法:
 われわれは、66歳以上のカナダ・オンタリオにおける患者において
 ACEIおよびARBの治療を受けている患者をコホートで検証。
 ST合剤、アモキシシリン、シプロフロキサシン、ノルフロキサシン、
 ニトロフラントインで治療されて14日以内に高カリウム血症で
 入院した患者を登録。それぞれの症例において、4人のコントロールとして
 年齢、性別、慢性腎疾患や糖尿病の有無などでマッチした同様の
 患者を用意した。高カリウム血症に関連する入院についてのオッズ比を算出。

結果:
 14年間のスタディ期間において、4148人の高カリウム血症患者が入院。
 そのうち371人が14日以内の抗菌薬曝露を受けていた。
 アモキシシリンと比べると、ST合剤は高カリウム血症による入院のリスクは
 7倍近く高かった (調整OR, 6.7; 95%CI, 4.5-10.0)。
 他の抗菌薬においては、明らかなリスク増加はなかった。

結論:
 ACEIsあるいはARBsを使用している高齢者において、
 ST合剤は、高カリウム血症における入院リスクを明らかに増加させる。
 こういった患者群においては、他の代替抗菌薬への変更を考えるべきである。

by otowelt | 2010-07-13 18:31 | 感染症全般

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