ANCA関連血管炎におけるリツキシマブはシクロホスファミドと同等

ANCA関連血管炎は呼吸器内科ではよくみる疾患の1つである。
NEJMから、リツキサンのトライアルである。
腎血管炎に対してはエンドキサンに優位性が認められなかった。

Rituximab versus Cyclophosphamide in ANCA-Associated Renal Vasculitis
N Engl J Med 2010; 363 : 211 - 20.


背景:
 抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連血管炎に対する
 シクロホスファミドによる導入は、おおよそ70~90%に有効だが、
 死亡率、有害事象発生率が高くなるとされている。しかし、リツキシマブベース
 の治療による難治性ANCA関連血管炎患者の寛解率はおおよそ80~90%
 であり、シクロホスファミドレジメンよりも安全である可能性がある。

方法:
 ANCA関連血管炎導入療法として、リツキシマブとシクロホスファミドを比較。
 ANCA関連血管炎と新たに診断され、腎病変のある44例を
 標準的なグルココルチコイドレジメンに
 リツキシマブ375mg/m2/w 4週間+シクロホスファミド静注パルスを2回行う群
 (33 例、リツキシマブ群)と、
 3~6ヵ月のシクロホスファミド静注後にアザチオプリン投与を行う群(11 例,対照群)に
 3:1でランダムに割り付けた。プライマリエンドポイントは 12 ヵ月の時点での
 寛解維持率と、重度の有害事象とした。

結果:
 年齢中央値は68歳で、GFRは18mL/min/1.73 m2であった。
 寛解維持がみられたのは、リツキシマブ群25例(76%)、対照群9例(82%)
 であった(P=0.68)。重度有害事象は、リツキシマブ群14 例(42%)、
 対照群4例(36%)で発生した(P=0.77)。死亡数は、リツキシマブ群6例(18%)、
 対照群2例(18%)であった(P=1.00)。0~12 ヵ月におけるGFR増加中央値は、
 リツキシマブ群19mL/min、対照群15mL/minであった(P=0.14)。

結論:
 重症ANCA関連血管炎の治療法として、リツキシマブをベースとしたレジメンにおいては
 標準的なシクロホスファミド静注に対する優位性はみあっれなかった。寛解維持率は
 両群ともに高く、リツキシマブをベースとしたレジメンは
 早期の重度有害事象の減少には関連しなかった。

by otowelt | 2010-07-17 23:00 | 膠原病

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