Candida肺炎

MRSA腸炎と同じくらい眉唾ものではあるが、
Candida肺炎にmultiple nodulesが多いというのは
知っておいて損はない知識だろう。

●Candida肺炎は存在するのか
 かなり稀な病態ではあるが、免疫不全患者などでみられることがある。
 micro abscessを形成することが多く、lobar pneumoniaになることは
 あまりない。また、Candida肺炎は、コロナイゼーションとの区別が難しく
 臨床的には判断できないことが多い。Candida肺炎か他の肺炎なのか、
 その区別は画像的にもつきにくい。
Clinical practice guidelines for the management of candidiasis: 2009 update by the Infectious Diseases Society of America. Clin Infect Dis 2009; 48:50

 232人のICU患者において、77人のCandida呼吸器コロナイゼーション
 がある患者において、剖検で誰ひとりCandida肺炎を起こしていることを
 証明できなかった。
Significance of the isolation of Candida species from airway samples in critically ill patients: a prospective, autopsy study. Intensive Care Med 2009; 35:1526.
 がんセンターにおける剖検症例の報告がいくつかある。
 およそ20年間で55例しかいなかった。84%が死亡している。
Pulmonary candidiasis in patients with cancer: an autopsy study. Clin Infect Dis 2002; 34:400.

●Candida肺炎の診断
 唯一の診断基準は、
 肺炎がありなおかつ肺組織にCandida spp.が浸潤していること、である。

 BALをICUの1077人(うち555人が人工呼吸器)の患者に施行したところ、
 8%でCandida spp.が陽性であった。うち92%はコロナイゼーションだった。
Candida sp. isolated from bronchoalveolar lavage: clinical significance in critically ill trauma patients. Intensive Care Med 2006; 32:599.

 17人のCandida肺炎(組織学的に証明)の患者を検討したスタディがある。
Pulmonary Candidiasis after Hematopoietic Stem Cell Transplantation: Thin-Section CT Findings.Radiology 2005 Jul;236(1):332-337.
 ・多発結節影:15人(88%)  (3~30mm)
 ・小葉中心性結節影/tree-in-bud pattern:7人(41%)
 ・halo signを伴うGGO:5人(33%)
 ・コンソリデーション:11人(65%)
e0156318_1339820.jpg
●Candida肺炎の治療
 BALや喀痰から検出されても、治療対象にはならない。
 Candida lower respiratory tract infection is rare and requires
 histopathologic evidence to confirm a diagnosis.

Clinical practice guidelines for the management of candidiasis: 2009 update by the Infections Diseases Society of America. Clin Infect Dis 2009; 48:503.

 臨床的に肺炎だと確定したときは、侵襲性Candidiasisと診断し、
 フルコナゾール、エキノキャンディン、アムホテリシンBなどを投与する。
 この3種の薬剤については死亡率に差が出ていない。
Treatment of invasive candidal infections: systematic review and meta-analysis. Mayo Clin Proc 2008; 83:1011.

by otowelt | 2010-08-03 12:04 | 感染症全般

<< gurgling sounds... エベロリムスによる肺炎 >>