難治性喘息における喀痰オステオポンチンは上昇している

オステオポンチンOsteopontin: OPNは、
Uropontin, 2ar, BSPI, 44kD bone phosphoprotein,Eta-1とも呼ばれている。
骨基質に存在するタンパク質として同定されたものだが、胎盤、尿、白血球、
腎臓、腫瘍組織にも確認されている。
オンコロジストとしては、癌転移におけるOPNがよく知られている。

Increased levels of osteopontin in sputum supernatant in severe refractory asthma
Thorax 2010;65:782-786


背景:
 オステオポンチン(OPN)は炎症あるいは線維化に関与する
 グリコプロテインである。
 重症の難治性喘息(Severe refractory asthma :SRA)は
 炎症反応の増加とリモデリングの過程が特徴的とされている。
 このスタディの目的は、喀痰のOPNレベルがSRA患者において
 中等度までの患者に比べて過剰にみられているかどうかを検証することである。

方法:
 33人のSRAの患者、29人のmoderateのぜんそく患者、21人のステロイドナイーヴの
 喘息仮名j、20人の健康な患者を登録した。
 全例とも呼吸機能検査、喀痰においてOPN、VEGF、
 transforming growth factor b1(TGF-b1)、
 cysteinyl leukotrienes, インターロイキン13、
 eosinophilic cationic protein (ECP)、インターロイキン8が測定された。

結果:
 OPN中央値は明らかにSRA患者において高かった。
 (moderate喘息患者、ステロイドナイーヴ喘息患者、健康患者と比べて以下の通り)
 (1840 (1125-11000) vs 130(100-210) vs 100 (67-130) vs 50 (42-70)
  p<0.001)
 回帰分析ではlog OPNは喀痰好酸球、cysteinyl leukotrienes、
 IL-13, TGF-b1と有意に相関していた。
 TGF-b1はOPNと強い相関がみられた。
 これらの相関は、重症度の低い喘息患者や健常人には認められない傾向であった。
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結論:
 喀痰におけるOPNレベル上昇は、重症度の低い喘息患者よりSRA患者に
 高い傾向にあった。さらにOPNレベルは炎症あるいはリモデリングのプロセスに
 関与していると考えられる(TGF-b1、IL-13、cysteinyl leukotrienesの結果から)

by otowelt | 2010-09-06 15:23 | 気管支喘息・COPD

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