CTの気腫性変化は、COPD外来患者における呼吸器由来の死亡をよく予測する

α1アンチトリプシン欠損症において、CTにおけるLAA%が多いほど
死亡率が高いことはよく知られている。
・Mortality in alpha-1-antitrypsin defi ciency in the United Kingdom.
Respir Med. 2009;103:1540-1547.
・Predictors of mortality in alpha1-antitrypsin defi ciency.
Thorax. 2003;58:1020-1026.


しかし、NETT試験において、COPD患者では
CTにおけるLAA%は死亡率とは相関しないという報告がなされた。
NETT Research Group. Predictors of mortality in patients with emphysema
and severe airfl ow obstruction.
Am J Respir Crit Care Med. 2006;173:1326-1334.


NETT試験と今回のCHESTの試験の違いは、後者がGOLD分類の全てをエントリー
しているところにある。また、NETT試験のフォローアップは3.9年と、
今回の試験の半分以下である。
以下、今回のCHESTの論文。

CT Scan Findings of Emphysema Predict Mortality in COPD
CHEST 2010; 138(3):635–640


背景:
 CTによって評価された気腫性変化は、COPDの予後因子である1秒率やDLCOと
 よく相関することが報告されている。
 しかしながら、CT評価とCOPDの死亡率がmild~severeのCOPDにおいて
 評価された論文は少ない。このスタディでは、様々なCOPDの病期によって
 それを評価した。

方法:
 251人の安定したCOPD外来患者をスタディに登録した。
 CTと呼吸機能検査が単施設スタディ登録字に行われた。
 気腫性病変を検知するため低吸収域(LAA)のパーセンテージをソフトで解析。
 予後因子が蓄積され、中央フォローアップ期間は8年間であった。

結果:
 251人の患者のうち、79人が死亡した。40人が肺癌を含まない呼吸器由来の
 死亡であった。単変量Cox解析では、CTによる気腫性変化解析、呼吸機能検査、
 年齢、BMIは有意に死亡率と相関した。多変量解析では、CTにおける気腫性変化は
 最も死亡率と相関がみられた。
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結論:
 CTにおける気腫性変化は、COPD外来患者における呼吸器由来の死亡を
 よく予測する。

by otowelt | 2010-09-09 12:35 | 気管支喘息・COPD

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