CAPの患者ではウイルス検出率が健常人より高い

CHESTが出た。ウイルスによるCAPの論文があった。
CAPの患者と健康な患者では、CAP患者の方がウイルス検出率が高かったという報告。
ウイルスによるCAPの頻度が高い、というわけではない。

Respiratory Viruses in Adults With Community-Acquired Pneumonia
CHEST October 2010 vol. 138 no. 4 811-816


背景:
 核酸増幅検査(nucleic acid amplification)の使用は、成人における
 呼吸器ウイルス市中肺炎の同定の際増えてきている。
 この試験の目的は、CAP患者における呼吸器ウイルスを異なる3方法で
 同定し、CAPウイルスの頻度や型を比較するものである。

方法:
 183の成人CAP患者、450のコントロール、
 201人は肺炎ではないが下気道感染を持つ患者(NPLRTI)として登録した。
 それぞれの参加者は口腔咽頭スワブによる検体、鼻咽頭スワブによる検体、
 鼻咽頭洗浄による検体を採取された。
 この検体は12の呼吸器ウイルスをmultiplex TaqMan Hydrolysis probeを用いた
 リアルタイムPCR(Integrated DNA Technology; Coralville, IA)で解析した。

結果:
 少なくとも、1つの呼吸器ウイルスが58人のCAP患者から検出(31.7%)された。
 コントロール群では32人 (7.1%)、NPLRTI群では104人(51.7%)。
 (それぞれP< .01 、P< .01)
 コロナウイルスはCAP患者の24人(13.1%)、コントロール群の17人(3.8%)、
 NPLRTI群の21人(10.4%)で認められた。
 RSウイルスはCAP群の13 人(7.1%)、コントロール群の4人(0.9%)、NPLRTI群
 の7人(3.5%)、ライノウイルスはCAP群の9人(4.9%)、コントロール群の
 9人(2.0%)、NPLRTI群の15人(7.5%)、インフルエンザウイルスはCAP群の
 8人(4.4%)、コントロール群の2人(0.4%)、NPLRTI群の63 (31.3%)人に
 認められた。

結論:
 呼吸器ウイルスが認められるCAPは、以前報告されていたよりも多い。
 CAPに比べて、健康な患者において呼吸器ウイルス頻度は少ないが、
 その頻度はゼロではない。

by otowelt | 2010-10-06 14:31 | 感染症全般

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