ESMO2010:ALK阻害薬は、前治療によらずALK融合遺伝子を有するNSCLCに効果がある

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背景:
 ALK融合遺伝子はNSCLCの約3~5%にみられ、EMLとALKが
 染色体転座により融合したもので、腺癌の非喫煙者に発現することが多い。
 EGFR-TKIの効果が乏しいため、crizotinibが開発された。

方法:
 ALK融合遺伝子を有するNSCLC患者に対して、rizotinibの安全性と
 臨床的な活性を検証した。患者の前治療は問わないこととした
 また脳転移に対する治療を受けて安定状態が2週間以上みられる患者も適格とした。
 crizotinibは250mgを1日2回投与、28日1サイクル。PDまたは忍容できない
 有害事象が発現するまで継続することとした。

結果:
 2010年8月7日で113人(男性57人:女性56人、年齢中央値52歳)が登録。
 93%は前治療歴があり、ケモナイーブ患者は5.3%のみ。
 腺癌が96.5%、非喫煙者または前喫煙者が99%であった。
 105人が評価可能であった。ORRは56.2%だった。
 PFSの中央値は9.2ヵ月だった。47.8%の患者については現在もPFSフォロー中。
 PDとなった患者は31.9%(36人)。
 有害事象はグレード1または2の消化管の毒性で、嘔気52%、下痢50%、嘔吐42%。
 また視力障害が45%に発現。

結論:
 ALK阻害薬は、前治療によらずALK融合遺伝子を有するNSCLCに効果がある。

by otowelt | 2010-10-20 09:04 | 肺癌・その他腫瘍

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