ESMO2010:BIBW2992は、化学療法歴がありEGFR-TKIで増悪したNSCLCのPFSを延長する

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肺癌分野において、最も今回のESMOで注目を集めていた報告の1つである。
個人的にBSCと比較するのがいまだに疑問符なのだが、
BIBW2992はいわゆるdouble EGFR-TKIであり、
肺癌診療をする身としてはTOPICとして知っておきたい薬剤の1つ。

・参考過去記事:ASCO2010でのBIBW2992の発表


背景:
 アファチニブ:afatinib(BIBW2992)は、EGFRとHER-2受容体の
 ダブルチロシンキナーゼ阻害薬である。
 第2B/3相試験LUX-LUNG1の結果を発表する。

方法:
 LUX-LUNG1試験は、3B/4期のNSCLCで、1~2レジメンの化学療法歴があり、
 エルロチニブまたはゲフィチニブを投薬されてから12週以降に
 増悪となった患者を、afatinib毎日50mg投与+BSCを行う群と、
 プラセボ+BSCを行う群に2:1でランダムに割りつけた。
 プライマリエンドポイントはOSとした。セカンダリエンドポイントはPFSとした。

結果:
 afatinib群に390人、プラセボ群に195人が割り付け。
 OS中央値はafatinib群が10.78ヵ月に対してプラセボ群が11.96ヵ月
 (HR1.077、95%CI 0.862-1.346)であり、有意差はみられなかった。
 セカンダリエンドポイントのPFSは、afatinib群が3.3ヵ月、
 プラセボ群が1.1ヵ月(HR0.38、95%CI 0.306-0.475、p<0.0001)
 であり、有意に延長した。RRもafatinib群が13%(確認されたPRは7%)、
 プラセボ群が0.5%と統計学的に有意であった(p<0.01)。
 またafatinib群でQOLが改善していた。
 有害事象は、afatinib群で87%に下痢(Grade3は17%)、
 79%で皮疹/座瘡(Grade3は14%)がみられた。

結論:
 BIBW2992は、化学療法歴がありEGFR-TKIで増悪したNSCLCのPFSを延長する。
 

by otowelt | 2010-10-21 15:06 | 肺癌・その他腫瘍

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