ESMO2010:ファーストラインにおけるゲフィチニブと化学療法でOSに差はなかった(IPASS試験)

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肺癌分野において、最も今回のESMOで注目を集めていた報告の1つである。
プライマリエンドポイントのPFSは延長が示されたが、
今回OSの結果が発表されるとのことで、注目が集まっていた。


背景:
 IPASS(IRESSA Pan-Asian Study)試験は、ケモナイーヴ患者の
 never-light smoker、腺癌の病期3B/4期のアジア人NSCLCを対象に、
 ゲフィチニブを投与する群(609人)とCBDCA+PTX投与するC/P群
 (608人)を比較した試験である。
 今回IPASS試験におけるOSを発表する。

結果:
 全体で954人(78%)が死亡。OS中央値はゲフィチニブ群が18.8ヵ月、
 C/P群が17.4ヵ月(HR0.90、95%CI 0.79-1.02、p=0.109)で、
 有意差はなかった。サブグループ解析でも同じ結果であった。
 EGFR陽性患者においてもC/P群と差がみられなかった。
 21.6ヵ月 vs 21.9ヵ月(HR1.00、95%CI 0.76-1.33、p=0.990)。
 後治療を受けていなかった患者はゲフィチニブ群で31%、C/P群では38%。
 化学療法による後治療を受けていたのはゲフィチブ群で65%、C/P群は41%。
 ゲフィチブ群の60%が白金ベースの化学療法、49%がC/Pを受けた。
 またEGFR-TKIの後治療を、ゲフィチブ群の20%、C/P群の52%の患者が受けた。
 C/P群の41%がゲフィチニブによる後治療を受けた。
 重篤な有害事象はゲフィチニブ群で18.1%、ILDは重篤なものは1.5%だった。
 
結論:
 IPASS試験において、ゲフィチニブと化学療法ではOSに差がみられなかった。

by otowelt | 2010-10-21 15:30 | 肺癌・その他腫瘍

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