COPD急性増悪における抗菌薬はプロカルシトニン値が低い方が恩恵を受けやすい

なぜプロカルシトニンが細菌感染の有無に関係なく同等なのだろう???
と思ったが、あくまでプロカルシトニンは高値のときに
細菌感染のリスクが高いという指標になるのであって、
細菌感染があるからといって高いわけではないということか。
昨今話題の”プロカルシトニン至上主義”治療という流れに
ストップをかけるようなスタディだ。

2007年のCHESTの論文がCOPDにおけるプロカルシトニンで有名である。
Antibiotic treatment of exacerbations of COPD: a randomized, controlled trial comparing procalcitonin-guidance with standard therapy. Chest . 2007 ; 131: 9 - 19

本スタディでは、forest plotでday10の時に
プロカルシトニン低値およびCRP高値のときにドキシサイクリンの
効果が有意にみられているという結果であった。
っていうか、なんでドキシサイクリンやねん。

Procalcitonin vs C-Reactive Protein as Predictive Markers of Response to Antibiotic Therapy in Acute Exacerbations of COPD
CHEST 2010; 138(5):1108–1115


背景:
 COPD急性増悪(AECOPD)に対する論理的な抗菌薬処方に
 予測できるマーカーが望ましい。われわれは、全身性炎症反応マーカーを用いる
 ことで、この抗菌薬の反応を予測できるかどうか解析した。

方法:
 243のCOPD急性増悪の患者のデータから205人を抽出し
 ドキシサイクリン+コルチコステロイドとプラセボ+コルチコステロイド群に
 割りつけた。臨床的および微生物学的な反応、血清CRPレベル、
 血清プロカルシトニン値が測定された。

結果:
 増悪患者のうち58%に微生物学的な原因が同定された。
 われわれは、プロカルシトニンとCRPに相関を見出した( r=0.46, P<.001)。
 75%の患者はプロカルシトニンレベルが低く、多くはCRPが上昇していた。
 CRP上昇は細菌感染の存在で有意に増えたが、プロカルシトニンは細菌感染
 の有無にかかわらず同等であった。
 ドキシサイクリンはプロカルシトニンが0.1未満の患者で有意に効果を発揮した
 (treatment effect, 18.4%; P=.003)。
 CRPが5以下、6~50、50より上に分けると
 治療による効果はそれぞれ6%、10%、18%であった。
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結論:
 このスタディにおいて、AECOPDにおいて
 低いプロカルシトニンレベルでは抗菌薬の恩恵を受けやすい。
 CRPはこういった患者においてさらに有用なマーカーであると考えられる。

by otowelt | 2010-11-05 16:20 | 気管支喘息・COPD

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