細菌性肺炎に対するパズフロキサシン1000mg×2回/日 の投与、第III相試験

パシル(パズフロキサシン)は輸液負荷を避けたいときにニューキノロン系抗菌薬として
使うことがあるが、エビデンスの蓄積は少ないのが現状である。
化学療法学会雑誌で、PZFX1日2000mgを細菌性肺炎と敗血症で検討した論文が
1つずつ出ていた。目的はsurvivalではなくPK/PDのようだ。
パシル単剤で肺炎と戦う感染症医はまさかいないと思うが、
PK/PDに関しては参考になるところも多いのでは。

以下、細菌性肺炎における検討。

A clinical phase III study of pazufloxacin in patients with bacterial pneumonia
日化療会誌 58 (6): 664-680, 2010


・細菌性肺炎へのpazufloxacin(PZFX)注射液の1 回1,000 mg×2 回/日
 最長14 日間投与時の有効性と安全性の評価
・投与終了時の有効率81.8%(81/99 例)
・S. pneumoniaeのMIC は0.78~3.13 μg/mL、MIC90は1.56 μg/mL
・1,000 mg 1回投与時のPK/PDは、AUC 137.0μg・hr/mL、Cmax 32.0 μg/mL。
 単独菌感染患者45例の臨床効果が期待される1 日fAUC/MIC target値、
 fCmax/MIC target値>10 の患者の投与終了時の有効率は、それぞれ
 77.3%(34/44 例)、78.0%(32/41 例)。
・注射部位反応36.4%(51/140例)、ALT 増加12.1%(17/140 例)、
 AST 増加12.1%(17/140 例)だった。
 ほとんどの副作用は軽度または中等度であった。
 これは500mg×2回/日投与と比べて大きく差はない数字である。
・PZFX 1回1,000 mg×2 回/日投与は重症・難治性肺炎および肺炎球菌による
 肺炎に対して、高い臨床的有用性が期待される。

by otowelt | 2010-11-16 08:15 | 感染症全般

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