NSCLCにおける腫瘍内血管浸潤は、術後再発の独立予測因子

腫瘍内血管浸潤が再発のリスクであることは常々言われていることである。
・J Thorac Cardiovasc Surg 2009;137:429-34.
・Cancer 1994;73:1177-83.

これを第7版のTNM分類にあわせて報告した論文がThoraxに出ていた。

Prognostic impact of intratumoral vascular invasion in non-small cell lung cancer patients
Thorax 2010;65:1092-1098


目的:
 NSCLCにおける腫瘍内血管浸潤(Intratumoral vascular invasion :IVI)は
 再発の独立予測因子であることが報告されてきたが、
 TNM分類第7版との比較はされていない。このスタディの目的は、これが
 再発リスクとして有意であるかどうかを評価することである。

方法:
 1992年7月から2006年12月までの間の、2295人の連続
 NSCLC(T1~3,N0~2)のリンパ節郭清を伴う完全切除例で
 検証した。Kaplan-Meier法により無再発頻度を算出。
 有意検定はlog rankテストでおこない、Cox比例ハザード比を
 再発の独立危険因子であるかどうかの判定に用いた。

結果:
 5年無再発頻度はIVIのない患者で85.0%、IVIのある患者で51.5%であった
 (p<0.001)。多変量解析では、IVIは再発の独立危険因子であった
 (HR 1.866, p<0.001)。T因子別においても、IVIの存在は
 IVIのない患者よりも有意に無再発頻度を下げた。
 T1a:93.1% vs 69.3%,p<0.001
 T1b:89.7% vs 62.7%, p<0.001
 T2a :78.4%vs 53.0%, p<0.001
 T2b:70.5% vs 46.4%, p=0.021
 T3:53.1% vs 37.4%, p=0.031
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結論:
 T1~4、N0~2のNSCLC患者において
 IVIは再発の独立危険因子である。

by otowelt | 2010-11-22 17:43 | 肺癌・その他腫瘍

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