閉塞性睡眠時無呼吸患者における全身性高血圧に対してCPAPは統計学的に有用

閉塞性睡眠時無呼吸(OSA、OSAS)の患者において
CPAPは、QOL、生存率を改善するとされている。
QOLが改善するのは異論のないところである。
Continuous positive airways pressure for obstructive sleep apnoea in adults. Cochrane Database Syst Rev 2006; :CD001106.
ただ生存率改善に関しては、大規模なランダム化試験がなく
EBMの観点から、断言はできない状況である。
・Mortality in severe sleep apnoea/hypopnoea syndrome patients: impact of treatment. Eur Respir J 2002; 20:1511.
・Mortality in obstructive sleep apnea-hypopnea patients treated with positive airway pressure. Chest 2005; 128:624.


全身性高血圧の改善というテーマでBMJから論文が出ていた。
しかしながら、このチョコッとだけ下がる血圧に何の意味があるのだろうか。

Continuous positive airway pressure as treatment for systemic hypertension in people with obstructive sleep apnoea: randomised controlled trial
BMJ 2010;341:c5991


目的:
 閉塞性睡眠時無呼吸の患者に新規発症した無治療全身性高血圧に対して
 CPAPの効果について24時間血圧測定モニタリングを行うことで評価。

デザイン:
 多施設共同二重盲検ランダム化プラセボ対照試験。
 340人の患者で最近高血圧であると指摘された患者で
 apnoea-hypopnoea index(AHI)が15 events/hour以上
 のものを登録。

介入:
 CPAP (n=169) 群とsham(偽)CPAP (n=171) 群に3ヵ月間割りつけ。
 プライマリエンドポイントは、24時間血圧測定モニタにおける
 ベースラインからの変化とした。

結果:
 340人の患者のうち277人(81%)が男性で、
 平均年齢は52.4歳 (SD 10.5) 、平均BMI31.9 (5.7)、
 平均Epworth sleepiness scale scoreは10.1 (4.3)、
 平均AHIは43.5 (24.5)であった。2群に差はなかった。
 24時間血圧測定モニタでは、CPAP群の血圧変動が
 1.5 (95%CI 0.4 to 2.7) mmHg (P=0.01)低かった。
 平均24時間血圧モニタは収縮期で2.1 mm Hg (0.4 to 3.7) (P=0.01)、
 拡張期で1.3 mm Hg (0.2 to 2.3)(P=0.02) 下がった。
 平均夜間血圧は2.1 mm Hg(0.5 to 3.6)(P=0.01)減少。
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結論:
 CPAPは統計学的に有意に、OSAの患者において全身性高血圧を改善する。

by otowelt | 2010-11-29 05:37 | 呼吸器その他

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