男性の肥満はハザード比1.4で肺炎リスクを高める

ERJの方がCHESTより早く出版される点、
ERJの方が見やすいデザインである点、
から個人的にはERJが好きである。

ERJから、かなり大規模なプロスペクティブコホート試験である。
肥満はハザード比1.4で肺炎リスクを高めるという内容の論文。

今回Abstractには記載されていなかったが、low BMIも
肺炎のリスクであり、これは男女共通の危険因子である。
ただこのlow BMIと肺炎の関連は過去に報告されている。
・New evidence of risk factors for community-acquired pneumonia: a population-based
study. Eur Respir J 2008; 31: 1274–1284.
・Risk factors for community-acquired pneumonia in German adults: the impact
of children in the household. Epidemiol Infect 2007; 135: 1389–1397.


以下、今回の論文。

Obesity and risk of subsequent hospitalisation with pneumonia
Eur Respir J 2010; 36: 1330–1336


背景:
 肥満は肺炎のリスクと関連しているかもしれないが、この関係性のデータは
 乏しいのが現状である。

方法:
 われわれは、プロスペクティブコホート試験として
 50~64歳の基礎疾患のない22578人の男性と25973人の女性を登録。
 (Danish Diet,Cancer and Health Study)
 肺炎による初回入院、および中央値12年間のフォローアップを施行。

結果:
 男性の正常体重に比べると、中等度の肥満(BMI30~34.9)で
 肺炎の調整ハザード比1.4(95% CI 1.2–1.7)、重症肥満(BMI35~)で
 2.0 (95% CI 1.4–2.8)であった。
 女性において、この関連は少なかった。調整ハザード比は
 それぞれ0.8(95% CI 0.6–1.0)、1.2 (95% CI 0.8–1.6)であった。
 フォローアップ中に診断された慢性疾患の罹患で調節した場合、
 この関連性はみられなかった。
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結論:
 肥満は、男性において肺炎の入院リスクである。女性にはこの傾向はみられなかった。
 これは慢性疾患が基礎になっている可能性があり、こういった疾患に
 罹患することが原因かもしれない。

by otowelt | 2010-12-02 06:15 | 感染症全般

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