癌患者におけるH1N1インフルエンザのICU入室症例

選択基準がICU入室したH1N1インフルエンザの癌患者なので、
必然的に重症になるのは当たり前だと思うが・・・。
癌という因子とインフルエンザという因子とICU入室が必要な呼吸不全症例という因子と
複数の因子が組み合わさっているので、こればかりは
どの因子がどの程度DADの発症に寄与しているか知る由もない。

Severe novel influenza A (H1N1) infection in cancer patients
Annals of Oncology 21: 2333–2341, 2010


背景:
 癌患者における重症のH1N1インフルエンザ感染症はまだよく特徴がわかっていない。
 われわれは、癌患者においてH1N1インフルエンザでICUに入室した患者8症例を
 ここに報告する。

患者および方法:
 臨床的データは入室した新型H1N1インフルエンザで呼吸不全に陥ったもの全員から
 抽出した。肺組織はウイルスあるいは細菌学的検索をリアルタイムPCRで行うために
 採取され、剖検は死亡した全症例で施行した。

結果:
 8症例が入室し、年齢は55~65歳であった。固形癌が5人(62.5%)で、
 血液腫瘍が3人(37.5%)だった。5人の患者が人工呼吸器を使用したが、全員死亡した。
 4人は細菌性気管支肺炎を有していた。死亡者はすべて多臓器不全によるものであった。
 生存症例3人は肺疾患があったものの非常に臨床像がマイルドであった。
 肺組織が検証されたが、ほとんどの患者ではDADパターンであった。
 他の肺組織所見として、壊死性細気管支炎、肺胞出血などがみられた。 
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結論:
 癌患者におけるH1N1インフルエンザウイルス感染は重症であり、
 ARDSから死に至る可能性がある。

by otowelt | 2010-12-16 09:13 | 感染症全般

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