肺結核患者は肺癌発症のリスクが高い

肺結核患者の喀痰から抗酸菌だけでなく癌細胞が出た経験がある。
気管支鏡をして、結核と癌が混在していたこともある。
それだけに、このJTOの論文は興味深い。

Increased Lung Cancer Risk among Patients with Pulmonary Tuberculosis: A Population Cohort Study
Journal of Thoracic Oncology: January 2011 - Volume 6 - Issue 1 - pp 32-37


背景:
 世界では、総人口の約3分の1が結核に感染している。
 結核と肺癌の関連を正確に記述することは重要である。
 このスタディは、収縮性肺結核が肺癌のリスクとなるかどうかを調べたものである。

方法:
 コホートに肺癌のない20歳以上の716872件のサブジェクトを調べた。
 1998年~2000年の間で、4480人の患者で新たに肺結核と診断された患者を
 解析し、その後の肺癌発症のハザード比を算出する。

結果:
 肺癌発症は、非結核患者よりも結核患者において11倍多かった。
 (26.3 versus 2.41 per 10,000 person-years)
  Cox比例ハザード回帰分析では、社会人口学的調整を加えて
 結核患者の肺癌発症ハザード比は4.37 (95%CI: 3.56–5.36)、
 COPDや喫煙関連非肺癌で補正した場合は3.32 (95% CI: 2.70–4.09)であった。
 COPD合併例の場合、ハザード比は6.22 (95% CI: 4.87–7.94)まで上昇し、
 喫煙関連非肺癌合併例では15.5 (95% CI: 2.17–110)まで上昇。

結論:
 このスタディでは、結核患者において肺癌発症リスクは高いと言える。
 COPDや喫煙関連非肺癌合併例ではさらにそのリスクは上昇する。

by otowelt | 2010-12-26 08:41 | 抗酸菌感染症

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