IPF患者の手術後の急性増悪について

東邦大学からの論文。

Acute Exacerbation of Idiopathic Interstitial Pneumonia Following Lung Surgery in 3 of 68 Consecutive Patients:A Retrospective Study
Intern Med 50: 77-85, 2011


背景:
 特発性間質性肺炎(IIP)の急性増悪は、肺手術後にもしばしば起こる。
 しかしながら、IIPの肺手術における同リスクに関してはよくわかっていない。

目的および方法:
 われわれは、間質性肺炎の診断のもと2000年から2006年に肺手術がおこなわれた
 連続症例をレトロスペクティブに検証した。術後に急性増悪を起こした患者を
 評価した。

結果:
 間質性肺炎で手術を受けた68人の連続症例(男性56人、女性12人)を解析。
 肺癌で切除術を受けた患者が48人(IPF31人、non-IPF17人)で、
 肺生検を受けたのが20人(IPF8m人、NSIP8人、分類不能4人)であった。
 IPFの患者の3人が急性増悪を起こした(2人:切除術、1人:生検)。
 急性増悪のトリガーとして考えられるのが、高濃度酸素による大量換気の
 長期人工呼吸であった。急性増悪時に、HRCT上広汎な間質浸潤が
 非手術部位にまで広がっていた。ステロイド治療を受けたものの
 3人は12~82日後に全員が死亡している。

結論:
 IPF患者における手術において急性増悪には極めて注意する必要がある。
 手術中における人工呼吸管理では、高濃度の酸素投与や長期人工呼吸は
 リスクとなりうる。

by otowelt | 2011-01-15 19:48 | びまん性肺疾患

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