市中肺炎におけるNSAIDs使用は、肺胸膜合併症の独立危険因子

スタディ規模としては大きくないので、参考程度に思っておくくらいでよいか。
ただ、実にショッキングな報告だ。オッズ比8.1ですか。
個人的にはNSAIDsよりもアセトアミノフェンを使用する傾向にあるが。

Nonsteroidal Antiinfl ammatory Drugs May Affect the Presentation and Course of Community-Acquired Pneumonia
CHEST 2011; 139(2):387–394


背景:
 NSAIDsは解熱鎮痛薬としてよく使われているが、
 急性感染症に対する宿主の反応に影響するかもしれない。
 われわれは、ICUへ入室した非免疫不全患者のCAPの短期的なアウトカムへの
 NSAIDsの潜在的な影響を調べた。

方法:
 CAPでICUあるいはstep-down unitに入室したCAPの連続患者を
 プロスペクティブに4年間で検証。長期NSAIDsあるいはステロイド使用者は除外した。
 薬剤曝露、臨床症状、臨床経過が記録された。

結果: 
 90人の患者が登録され、NSAIDsを病院紹介前に使用していたのは32人(36%)だった。
 曝露されていない患者と比べると、若年者が多く合併症が少なかったが、
 疾患の重症度としては同等であった。しかしながら、膿胸や空洞性肺病変などの
 胸膜肺合併症は有意に多く(37.5% vs 7%; P=.0009)、より侵襲性の病態で
 ある傾向があった。
 胸水培養陽性である傾向が強く(25% vs 5%, P=.014)、抗菌薬を紹介前に投与
 されていないケースでは血液培養陽性例が多かった(69% vs 27%, P=.009)。
 多変量解析においてNSAID曝露は、肺胸膜合併症の独立危険因子であった。
 (OR, 8.1; 95% CI, 2.3-28)
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結論:
 われわれの知見によれば、CAP早期におけるNSAIDs曝露は
 臨床的に肺胸膜合併症の頻度を上昇させる。
 (診断の遅れにつながるとも書いている)

by otowelt | 2011-02-03 06:10 | 感染症全般

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