滅菌手袋のルーチン使用は、血液培養コンタミネーション率を半減させる

アブストラクトだけ読んでも意味不明なので
結局本文を読むことになった。
おおまかにみると(likelyとpossibleの両方を考慮した場合)、
コンタミネーション率に、2倍近い差が出ていることになる。

Effect of Routine Sterile Gloving on Contamination Rates in Blood Culture.A Cluster Randomized Trial
Ann Intern Med. 2011;154:145-151.


背景:
 血液培養におけるコンタミネーションは不適切な抗菌薬使用につながるとされている。
 しかしながら、ガイドラインでは滅菌手袋を血液培養採取時において
 装着することに関して一貫性がない。

目的:
 滅菌手袋をルーチンに使用することが、血液培養のコンタミネーションを
 減らすかどうかを検証。

デザイン:
 cluster randomized, assessor-blinded, crossover trial
 (ClinicalTrials.gov registration number: NCT00973063).

セッティング:
 単施設試験で内科病棟およびICUで施行。

患者:
 64のインターンが血液培養採取に参加。
 彼らはルーチン→必要時選択あるいは、必要時選択→ルーチン
 のいずれかの群にランダムに割り付けられた。
 1854人の成人患者において実施。

インターベンション:
 血液培養採取時の静脈穿刺前にルーチンに無菌手袋を使用する群と
 必要時のみに使用する必要時選択群の2群に割りつけた。
 一般化混合モデルを用いて比較した。

評価:
 単一血液培養陽性の場合、コンタミネーションのこともありうる(likely, possible)
 し、真の病原であることもありうる。
 ・likely:皮膚常在菌であるBacillus species、CNS、
      Corynebacterium species, Enterococcus species,
      Micrococcus species, Propionibacterium species,
      viridans Streptococcusが1血培から検出されること、
      ただし、他の感染部位の同菌で感受性が同一のものではないこと
 ・possible:1血培検出で、likelyあるいは真の病原のいずれも満たさないもの
 ・真の病原:enteric gram-negative bacilli, Pseudomonas species,
      S. pyogenes,S. pneumoniae, Bacteroides species, Candida species
      あるいは他の感染部位の同菌で感受性が同一の病原菌

結果:
 10520の血液培養が解析され、5265がルーチン群による採取、
 5255が必要時選択群での採取であった。
 possibleを含むの全コンタミネーション率は
 ルーチン群0.6%、必要時選択群1.1%であった(調整OR 0.57
 [95% CI,0.37 to 0.87]; P=0.009)。likelyのみのコンタミネーション率は
 ルーチン群で0.5%、必要時選択群で0.9%(調整OR 0.51[95%CI, 0.31 to 0.83]
 P=0.007)であった。
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結論:
 血液培養採取前のルーチンの滅菌手袋装着は
 血液培養におけるコンタミネーションを減らすかもしれない。

by otowelt | 2011-02-22 17:58 | 感染症全般

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