C. difficileのglutamate dehydrogenaseの診断精度に関するメタアナリシス

C. difficileにおけるglutamate dehydrogenaseの話題。
IDSAガイドラインでもB-IIレベルでの記載がある。

Clinical Practice Guidelines for Clostridium difficile Infection in Adults: 2010 Update by the Society for Healthcare Epidemiology of America (SHEA) and the Infectious Diseases Society of America (IDSA)

『Toxin 検査は臨床的に最も重要だが、感度が問題である。案として
 GDH(Glutamate dehydrogenase)のEIA検出を行い、陽性例に対して
 Cell cytotoxicity assayあるいはtoxigenic cultureを行う。
 GDHキットによってその結果は異なるため、GDHに対する感度のデータが
 そろうまでは暫定的推奨としておく。(B-II) 』

以下、今回の論文。

The role of glutamate dehydrogenase for the detection of Clostridium difficile in faecal samples: a meta-analysis
Journal of Hospital Infection (2011) 77, 1-6


背景:
 Clostridium difficileは重篤な、病院感染をもたらす。
 患者の管理、感染制御、信頼性の高いサーベイランスを行うには、
 C. difficileの高い診断精度が必要である。
 C. difficile toxinを対象とした市販ELISA法は、
 培養による細胞毒性検査や毒素産生性検査培養と比較して感度が低い。

方法:
 C. difficile感染の診断に対して、glutamate dehydrogenaseの
 意義についてメタアナリシスを行った。21の論文を分析し、13の論文を
 組み込んだ。標準検査法(細胞毒性検査ないしは毒素産生性検査培養)を
 使用している研究を対象とした。また、分離株の毒性検査を行わずに
 培養検査を施行した研究も対象とした。研究の結果不均一が大きく、
 SROC解析が必要となった。

結果:
 糞便中C. difficileのglutamate dehydrogenaseによる
 診断精度は高かった。培養検査と比較した場合の感度と特異度は90%以上。
 毒素産生菌株と非産生菌株を検出するために毒素産生株の代わりの指標として
 glutamate dehydrogenaseを使用した場合、特異度は80%~100%、
 偽陽性率はおおよそ20%。
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結論:
 glutamate dehydrogenase検査は感度とNPVが高く、
 毒素検出検査を併用する際に有力な検査法である。

by otowelt | 2011-03-08 05:53 | 感染症全般

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