ZEST試験:前治療歴のあるNSCLCにおいて、vandetanibはelrotinibに優位性なし
2011年 03月 09日
ザクティマ関連のスタディは
ZODIAC試験、ZEAL試験、ZEST試験、ZEPHYR試験が有名。
JCOにZEST試験の詳細が報告されていた。結果については1年前からわかっている通り。
Phase III Trial of Vandetanib Compared With Erlotinib in Patients With Previously Treated Advanced Non–Small-Cell Lung Cancer
JCO March 10, 2011 vol. 29 no. 8 1059-1066
目的:
vandetanibは、1日1回経口で内服する薬剤であり
vascular endothelial growth factor(VEGF)受容体および
epidermal growth factor(EGFR)受容体シグナルを阻害するものである。
このphase III試験は、1ないしは2レジメンのcytotoxicな抗癌剤の前治療歴
がある進行非小細胞肺癌(NSCLC)患者において、vandetanibとerlotinibの
効果を比較した試験である。
方法:
1240人の患者がランダムにvandetanib 300 mg/d(n=623)もしくは
erlotinib 150 mg/d (n=617)に割りつけられた。プライマリエンドポイントは
PFSとした。もし統計学的に有意性がない場合、非劣性解析がおこなわれるものとした。
結果:
PFSに差はみられなかった。(HR, 0.98; 95.22% CI, 0.87 to 1.10; P=.721)
PFS中央値は、vandetanibで2.6ヶ月、erlotinibで2.0ヶ月であった。
セカンダリエンドポイントであるOSにも差はみられなかった(HR, 1.01; P=.830)。
奏効率については両者とも12%で、疼痛症状の悪化出現までの期間
(HR, 0.92; P=.289)、呼吸困難出現までの期間(HR, 1.07; P=.407)、
咳嗽出現までの期間(HR, 0.94; P=.455)にも差はなかった。
非劣性解析において、有害事象はvandetanibの方がより多かった。
すなわち、下痢(50% v 38%)、高血圧(16% v 2%)。
ただ、皮疹はelrotinibの方が38%と多かった。
grade3以上の有害事象は、vandetanibの方が多かった(50% v 40%)。
結論:
前治療歴のあるNSCLCにおいて、vandetanibは抗腫瘍活性を示すものの
elrotinibに優位性はない。また、vandetanibは高い有害事象と関連していた。
ZODIAC試験、ZEAL試験、ZEST試験、ZEPHYR試験が有名。
JCOにZEST試験の詳細が報告されていた。結果については1年前からわかっている通り。
Phase III Trial of Vandetanib Compared With Erlotinib in Patients With Previously Treated Advanced Non–Small-Cell Lung Cancer
JCO March 10, 2011 vol. 29 no. 8 1059-1066
目的:
vandetanibは、1日1回経口で内服する薬剤であり
vascular endothelial growth factor(VEGF)受容体および
epidermal growth factor(EGFR)受容体シグナルを阻害するものである。
このphase III試験は、1ないしは2レジメンのcytotoxicな抗癌剤の前治療歴
がある進行非小細胞肺癌(NSCLC)患者において、vandetanibとerlotinibの
効果を比較した試験である。
方法:
1240人の患者がランダムにvandetanib 300 mg/d(n=623)もしくは
erlotinib 150 mg/d (n=617)に割りつけられた。プライマリエンドポイントは
PFSとした。もし統計学的に有意性がない場合、非劣性解析がおこなわれるものとした。
結果:
PFSに差はみられなかった。(HR, 0.98; 95.22% CI, 0.87 to 1.10; P=.721)
PFS中央値は、vandetanibで2.6ヶ月、erlotinibで2.0ヶ月であった。
セカンダリエンドポイントであるOSにも差はみられなかった(HR, 1.01; P=.830)。
奏効率については両者とも12%で、疼痛症状の悪化出現までの期間
(HR, 0.92; P=.289)、呼吸困難出現までの期間(HR, 1.07; P=.407)、
咳嗽出現までの期間(HR, 0.94; P=.455)にも差はなかった。
非劣性解析において、有害事象はvandetanibの方がより多かった。
すなわち、下痢(50% v 38%)、高血圧(16% v 2%)。
ただ、皮疹はelrotinibの方が38%と多かった。
grade3以上の有害事象は、vandetanibの方が多かった(50% v 40%)。
結論:
前治療歴のあるNSCLCにおいて、vandetanibは抗腫瘍活性を示すものの
elrotinibに優位性はない。また、vandetanibは高い有害事象と関連していた。
by otowelt
| 2011-03-09 05:44
| 肺癌・その他腫瘍