緊急IND下における2009H1N1インフルエンザに対するperamivirの有効性

緊急IND下におけるperamivir使用のcase seriesが
少し前にCIDから報告された。
サンフォード2010において、peramivirは最低5日間投与すべきであるとの
記載があるため、個人的に”5日以上”と思っているが、
このcase seriesは、中央日数が10日という長さである。

Clinical Experience in Adults and Children Treated with Intravenous Peramivir for 2009 Influenza A (H1N1) Under an Emergency IND Program in the United States
Clinical Infectious Diseases 2011;52(6):695–706


背景:
 peramivirは、入院患者における第III相試験が実施された
 治験におけるノイラミニダーゼ阻害薬であり、2009H1N1インフルエンザ
 に緊急INDとして使用された。
 ※Emergency Investigational New Drug Regulation
  IND(治験許可申請)が間に合わない緊急状況下において
  個別の患者に対して治験前の新薬の使用が許可されること。

 われわれは、臨床的特徴とアウトカムをすべてのperamivirを
 eIND下に使用した患者において記載した。

方法:
 eIND許可をFDAとlocal IRBによって得たあと
 臨床医は入院インフルエンザ患者に静脈内peramivir投与を
 おこない、その情報等を収集する。

結果:
 2009年4月から10月において、42人の患者(20人:成人、11人:小児)に
 peramivirが投与された。入院時にすべての患者は
 急速進行性のインフルエンザに罹患しており、ウイルス性肺炎による 
 呼吸不全が同定され、1人を除く全員が人工呼吸器装着となった。
 ほとんどの患者において、oseltamivir耐性インフルエンザ感染が同定され
 oseltamivir投与によってもインフルエンザの病態は進行を続けた。
 peramivirは1~14日間投与され(中央投与日数10日)、
 14日後、28日後、56日後生存率は、それぞれ76.7%、66.7%、59.0%
 であった。peramivirは概して忍容性が高かった。
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結論:
 静脈内peramivir投与は忍容性があり、2009H1N1インフルエンザ肺炎患者
 において効果がみられた。

by otowelt | 2011-03-17 05:40 | 感染症全般

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