サルメテロールよりチオトロピウムのほうがCOPD急性増悪を予防できる

Tiotropium versus Salmeterol for the Prevention of Exacerbations of COPD
N Engl J Med 2011;364:1093-103.


背景:
 COPDのガイドラインにおいて、中等症~最重症の患者の症状緩和と
 急性増悪のリスクを低下させるために、長時間作用型の吸入気管支拡張薬を
 使用することが推奨されている。ただ、長時間作用型抗コリン薬と
 長時間作用型β2刺激薬のどちらがよいかはわかっていない。
 COPD急性増悪の予防の観点において、抗コリン薬チオトロピウムが
 β2刺激薬サルメテロールにまさっているかどうか検証した。

方法:
 ランダム化二重盲検ダブルダミー並行群間比較試験を1年間観察する試験。
 COPDの中等症~最重症で、前年にCOPD急性増悪の既往がある患者を対象にして、
 中等度または高度のCOPD急性増悪の発生に対して、
 チオトロピウム18μg1日1回とサルメテロール50μg1日2回投与の効果を比較。

結果:
 合計7376人をチオトロピウム群(3707 例)とサルメテロール群(3669 例)の
 いずれかにランダムに割り付け。チオトロピウム群ではサルメテロール群に比べて
 初回のCOPD急性増悪までの期間が延長し(187 日 vs 145 日)、リスクが
 17%低下(HR0.83、95%CI 0.77~0.90、P<0.001)。またチオトロピウム群
 において初回のCOPD重症増悪までの期間も延長(HR0.72、
 95% CI 0.61~0.85,P<0.001)、年間の中等度~高度の急性増悪回数も減少
 (0.64 vs 0.72、rate ratio0.89、95% CI 0.83~0.96、P=0.002)。
 また年間の重症のCOPD急性増悪回数も減少した(0.09 vs 0.13、rate ratio0.73
 95% CI 0.66~0.82,P<0.001)。重篤な有害事象の発現と治療中止になった
 有害事象の発現は両群ともに同程度だった。
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結論:
 中等症~最重症のCOPDにおいて、サルメテロールよりチオトロピウムのほうが
 COPD急性増悪の予防に有効である。

by otowelt | 2011-03-24 06:23 | 気管支喘息・COPD

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