肺結核の初期8週間治療に4剤合剤を用いることは分離処方に非劣性

先進国の結核ではそこまで大事なスタディではないかもしれないが
発展途上国にとっては重要なスタディであろう。

Abstractには記載されていないが、
結核性髄膜炎、肺外結核、インスリン依存性糖尿病、慢性肝疾患、慢性腎臓疾患、
血液異常、末梢神経障害、妊婦・授乳婦、精神疾患あるいはアルコール依存症、
その他禁忌と考えられる症例は除外されている。

Efficacy and Safety of a 4-Drug Fixed-Dose Combination Regimen Compared With Separate Drugs for Treatment of Pulmonary Tuberculosis. The Study C Randomized Controlled Trial
JAMA. 2011;305(14):1415-1423. doi: 10.1001/jama.2011.436


背景:
 結核治療における固定用量併用療法;Fixed-dose combinations (FDCs)は、
 薬剤耐性のリスクの観点から避けられてきた。

目的:
 4剤FDCを結核治療に用いることの効果と安全性を評価すること。

患者:
 オープンラベル試験で非劣勢を証明するためのランダム化対照試験で
 アフリカ、アジア、南米において2003~2008年に11の場所で
 おこなわれた。患者は1585人の成人で、塗沫陽性の新規肺結核患者。

介入:
 患者は4剤(リファンピシン、イソニアジド、ピラジナミド、エサンブトール)
 8週間の強化治療期間において、治療を毎日FDCとして受ける群(798人)と、
 非FDCで別々に処方した場合の治療(787人)をランダムに割り付け。
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アウトカム:
 治療アウトカムは、ランダム化後18ヶ月めの培養陰性化とした。
 非劣性はper-protocol解析、改訂ITT解析の結果に基づいて解釈された。
 モデルを2つ使用。(詳細割愛)

結果:
 per-protocol解析において、FDC群の591人のうち555人の患者(93.9%)が、
 分離処方群で579人中548人が望ましい結果となった
 (risk difference, −0.7% [90%CI −3.0% to 1.5%])
 モデル1、2の解析においても差はみられなかった。
 有害事象に関しても同等であった。
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結論:
 薬剤をそれぞれ別個に内服する場合と比べ、4剤のFDCを服用する場合
 非劣性が証明された。必ずしも全ての場合においてFDCが非劣性とは
 限らないが、FDCを用いることの潜在的な有用性がみられると考える。

by otowelt | 2011-04-15 12:08 | 抗酸菌感染症

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